本日 新聞が休館のために、昨日の社説で送らせていただきます。
節電の夏 発想の転換で危機乗り切ろう(6月12日付・読売社説)
今夏は全国で電力不足が懸念される。企業や家庭で節電を工夫し、暑い夏を乗り切りたい。
政府は、東京電力と東北電力の管内で、7月1日から大規模な工場やビルなどを対象に電力制限を実施する。電力使用量を昨夏のピーク時より15%削減しなければならない。
関西電力も企業や家庭に15%節電を要請する。定期検査中の原発の再稼働が見通せないためだ。
他の電力会社にも、同じ動きが広がる可能性がある。電力不足を避けるためにはやむを得ない。
企業は、限られた電力をいかに効率的に使い、経営への影響を最小限に抑えるかが問われよう。
早くも節電対策が打ち出されているのは心強い。自動車や電機メーカーなどは、工場の休業日を平日に変更する。
電力消費の少ない発光ダイオード(LED)照明への切り替え、夏休みの長期化、社員の就業時間を早めるサマータイムの導入など様々な取り組みがみられる。
節電は企業に負担を強いるが、発想を転換すれば、効率経営を進めるきっかけになりうる。就業形態の見直しは、労働時間の短縮や業務の効率化などにつながる。
新たなビジネスチャンスとしても期待できるだろう。LED電球や省エネ型エアコンなどの売り上げが急増し、退社時間の早まる会社員らを狙った外食やホテルなどの新サービスも相次いでいる。
節電特需を取り込んだ商品やサービスで新たな消費を掘り起こし、経済を活性化させたい。
気がかりなのは、電力不足が広域に及ぶため、ほぼ全国で節電対策を迫られそうなことだ。
首都圏などに拠点のある企業が当初検討していた西日本への生産移転は、見直すことになろう。電力需給を踏まえ、最適な生産体制を検討すべきだ。
電力消費の3割を占める家庭の協力も欠かせない。
東電、東北電管内でも、家庭は節電を義務付けられていないが、極力無駄な電力を使わない節電意識を高めてもらいたい。エアコンの設定温度を上げたり、家電の主電源を切ったりするなど簡単にできることは多いはずだ。
東電は、日々の需給状況や見通しなどを示す「でんき予報」を拡充する。企業や家庭が効率的に節電するのに役立つだろう。電力各社は、きめ細かい情報発信を続ける必要がある。
(2011年6月12日00時57分 読売新聞)
***社説終わり***
できることを少しでも実行していく・・・それが大切です。
実行することは、とても強いことです。
小さなころから、「とりあえず、やってみる!」力を育んでいきましょう。