プログラミング;言語;MUMPS(M言語);MUMPS昔話;ターミナルエリア
昔々のMUMPSの話
まだ、メモリ空間64Kに縛られていた時代。
1端末(ターミナル)当たりに与えられたMUMPSアプリのメモリサイズは数Kワード。(当時は、ワードマシンということで、1ワードは2バイト)
これは、現在の一般的なメモリ空間の意識からすると、極めて厳しい制限。
そのため、
・とにかく、プログラムをコンパクトにする必要あり。どうしても、できない場合は、複数のプログラムに分割して、ロジックとは不要なリレーをさせるのである。
・変数名はなるべく短くする。例えば、英字1文字あるいは英字1文字+数字1文字の都合2文字。分り易い命名なんてまったく無視。
・ある目的で使った後、用済みになった変数を別用途に使い回す。そうでなければ、Killコマンドで削除する。バグの原因になりそうだが、当時はバグを出している余裕は無い。とにかく動作させる。
・コメントは書かない。これも、可読性の無いソースコードになる典型だが、MUMPSは、コード自体可読性が高いので、コメントなんか付いていなくても、大丈夫。
・インタープリタ式言語は怖い。プログラムが処理するデータやロジックが使う変数が走るルートによって増える場合、実行中にエリア不足でブレークしてしまう。そのため、あらかじめ、エリアが最大に食う場合を試験しておくのである。
この様な実態でも、MUMPSの高級言語としての高級さやわかり易さが圧倒的な生産性を実現していたのである。