「ねぇ血祭……始まる前に聞いていい?」
「何かしら」
お互いに抜刀して向き合っている
「あんた暗殺一家の長女でしょ、聞いた話では血も涙もない極悪非道な性格と聞いているわ」
(それは私の事ではない………筈、多分鬼頭雷の事だろう、まあ黙っておこう)
「で?」
「なんで人間のために………そんな事するのかしら」
「さあ、なんでだろうな。私も知りたいよなんか勝手に体が動くんだよ」
「教えてあげる、それは恋だよ」
「ふーん、そうなんだ、教えてくれてありがとう」
「どう、いい冥途の土産だろ」
「それはありがとう、でも返すわ」
「………………………………」
二人とも黙って見つめ合っていた
最初に動いた方が負ける
二人は直感で分かっているから動けない
夜空の気配から詠唱が終りに近づいているのが夢枕にはわかった
「早くしないとヤバいのが来る!」
さっきから少し離れた場所で大きな気配が2つ動いているのが分かる
多分緋色と血祭のだろう
「あと少し……」
夜空に手が届きそうになった瞬間
「あら夢枕、そんなに急いで何処に行くのかな?」
その一言で立ち止まり数歩下がる
「………緋色……何故この場所に……じゃ血祭は?」
「自慢の気配を探す能力を使えば」
言われるままに気配を探ると近くに
「……血祭……まだ息があるが……」
倒れていた
それ以外に近づいてくる3つの気配を感じた
「この気配は………茜とナナツにアデル」
三人は夜空に攻撃を仕掛けてきているみたいだが
「旦那は?」
辺りの気配を探ると離れた場所に誰かとあるのがわかった
「この気配は………」
とここで
「緋色………詠唱……終わった……かなり離れていて………」
気配から夜空の詠唱が終わった気配がして
「わかった……夢枕……地獄の苦しみを味わうが良い」
離れてゆく緋色の気配がしたから
「茜、ナナツ、アデル……離れて」
しかし止まる気配がない
「じゃ行くね」
ヤバいのが来る
離れないと……それもかなり遠くに………………
「我々に逆らう者、全てに罰を与え賜え!怒りの雷!!!!」
上空に黒い雲が広がってゆき
ナナツ、茜、アデルは途中で止まると天を見上げて
「もう………手遅れ……かも………」
そこに夢枕が合流したが
その直後、稲光が降り注いで来た