「お姉ちゃん………あそこにいるのは……間違いないな、人間の子、向こうから来るとは………お姉ちゃん早く詠唱して、私は邪魔なあの二人を何とかするから」
小さく頷く夜空を確認すると、緋色は血祭と夢枕の前に立った
「大人しくしていれば痛い目にはあわないわよ、で邪魔するなら……………」
「どうしよう血祭………旦那がさらわれてしまう、どうしよう………………」
「落ち着け夢枕………この緋色は私がなんとかするから、夜空をなんとかしてこい」
そんな二人のやり取りを見ていた緋色が
「あら、二人でかかったほうが勝てる確率がほんの少し上がると思うけど……」
しかし血祭は聞こえないふりをして
「私が合図をしたら走りなさい」
そう言うと緋色に向き直り
「血祭…………そんな事出来ると思う?」
「………………………………………」
「黙りですか?なにか反応してください」
「………………………………………………………」
血祭はタイミングを探っていた
僅かな…………ほんとに僅かな
「そっちから来ないなら………」
しびれを切らした緋色がゆっくりと近づいてくる
今だ!緋色の視界から夢枕が外れている
「夢枕!走って!」
同時に夢枕は駆け出すが
「!させません!」
一歩遅れて緋色が反応するが
「あなたの相手は私」
緋色の前に立ち塞がった
その脇を夢枕がかけてゆくのが見えた
諦めた緋色は
「仕方ありません、あなたを秒殺して追いかけたらいいだけの事、さあ来なさい」
「そう簡単には行かないわよ」