終わった、全てが終わった、と言う考えが頭の中に浮かんだ
「イービル頼みがある、バラバラになった俺を太平洋に撒いてくれ」
「・・・・瑛太無理な話よ、私も死ぬんだから」
忘れていた、俺が死ねばイービルも
「瑛太最後に口づけをしない」
「・・・・わかった」
もうリリィーの存在を忘れている
ゆっくりと唇をあわした
どれくらい時間が流れただろうか
「瑛太もう大丈夫みたい」
イービルは既に離れていてある一点を指差していたそこにはリリィーが斧を持ったまま倒れていた
「どうやら眠くなったみたいね」
「ほんとに?」
「信じられないの?じゃ」
イービルは警戒することなく近づくと思いきり蹴ったが起きる気配がない
「どう信じた?こうなると暫くは起きないわよさあ部屋に運んで完全に拘束するわよ」
そう言うとイービルは歩き出した
ちょっと待て、リリィーは俺が運ぶのか
暫くは起きないわよっていきなり起きて斬りかかってこないだろうな
警戒しながら近づくとゆっくりと抱き上げるが起きる気配がない
「瑛太何してるの?早くしなさい❗」
抱き抱えると今まで掻いた事のない匂いが鼻をついた
「なんなんだこの匂いは?」
「それ多分死神界の匂いよ」
そうなんだ
死神界ってこんな匂いがするんだ
なかなかいい匂い
「それなら瑛太も一度遊びに来る?けど帰れる保証は出来ないけど」
行ってみたいけど、帰れるかどうかはわからないか
「・・・考えとく」
「そう・・・いい返事を期待しておくわ」
リリィーを抱き抱えながらイービルに追い付いて
「なあイービル聞いていいか」
「何かしら」
「リリィーは何歳なんだ」
見た目からかなり若く見えるが
「えっと確か・・・・・300歳かな」
はい?はい❗300歳ですか❗俺より遥かに歳上ですか
もうため口では話されない
リリィー様と呼ばないと駄目なのか
「大丈夫よ。今まで通りで構わないわよ」
「じゃイービルは?」
「私?確か今年は西暦2・・・年だから、多分400・・・・瑛太❗女性に歳を聞くのは失礼でしょう❗早くいくわよ」
今400歳と言わなかったか?
死神はとんでもなく長生きみたいだ