廊下を凄い音で走っているが、誰も出てくる気配がない

もしかして誰も住んでいない廃墟に迷い混んだと思いかけたが所々窓から漏れてくる光を見てそれは間違いだと気がつく

「それよりイービルは?」

立ち止まり振り返ると

「瑛太何止まっているの?早く逃げなさい」

息を切らせながらイービルが追い付いてきた

「リリィーは?」

「ボーとしていたから動けないように縛って逃げてきた。少しは時間が稼げるはず。それより早く」

並びながら

「なあいっそのこと話したら」

「何を?」

「俺はもう死神に」

「瑛太忘れたの?」

えっ?一体何を忘れている?考えてそして

「あっ❗口外してはいけない」

「思い出したみたいね」

「じゃイービルが戦ったら?勝てない相手ではないのでは?」

「リリィーとの力は互角よ、このマンションが無くなったっていいならそうするけど」

「それは困る、じゃどうするの?このまま逃げ切れる気がしないけど」

「そうね、リリィーが眠くなるのを待つ」

はい?眠くなるのを待つ?

「いくら死神とは言え、寝ないと言う事はないわ、ましてや私と比べたらリィーはまだ子供みたいなもの、そろそろ眠くなる筈」

「で?」

「寝たところを縛って死神界に送り返す」

「出来るのか?」

「出来るのか?ではなくてやるのよ❗それより瑛太大切な事があるわよ」

「大切な事?」

「もうすぐ24時間だよ」

「えっ?・・・あっ❗」

「思い出したみたいね」

「ちょっと待て、触っただけであれだぞ、口づけを見られたらどうなるか」

「多分跡形もなく殺られるわね」

イービルなんだか楽しそうにしているみたいに見えるが

「今すぐにしよう」

「1分間」

「えっ?1分間って?」

「そのままの意味よ🎵くっつけたら何があっても1分間離してはいけない」

「そんな事言っていなかったぞ」

「忘れていただけよ」

「もし離したらどうなる」

「最初からやり直しよ。どうする」

1分間ならなんとかなるかもしれない

俺は覚悟を決めるとゆっくりとイービルと唇をあわした瞬間視界の端にリリィーの姿が見えて思わず口を離してしまった

「瑛太何をしているんですか❗お姉さまから離れなさい❗あなたはもう跡形もなく殺ってあげます❗」

斧を振り回しながら突っ込んできた