漆黒の襖を前にして村雨は正座をした

そして意を決してゆっくりと開けて行き

「ただいま戻りました」

部屋の中には鬼頭家の当主が炬燵に座っていた

鬼頭雷鳴・・私の父である

「ご苦労であった村雨」

その前には母親が鋭い眼光で睨んでいる

鬼頭村前(きとうむらさき)

「村雨お疲れさま」

言葉は優しいが相変わらず眼光は鋭いままだ

「では報告を」

雷鳴に促されて一部始終を報告した

雷鳴は黙って聞いていたが

村前は明らかに動揺しているのがわかる

なにかに怯えているようにも見えた

「あなたその不審者もしかして」

「村雨それは二人なんだよな。そして一人は間違いなく人間の子。そしてもう一人は全身真っ白な女性。村前大丈夫だ、あれが襲ってきたのではない」

あれとはいったいなんの事

村前は雷鳴に近寄ると私に聞こえないくらい小さな声で

「・・・・・・・・づち・・・・」

漏れてきた一言に私は愕然とした

づち・・・・・いかづち❗

間違いないが雷は死んだと聞いている

「それより全身真っ白な女性か、どっかで聞いたことあるな、強いのか?」

いきなり話題を変えてきた

「茜と互角だと思います」

「ほう茜と互角だと、面白い🎵一度にあってみるか。今は何処に」

「地下牢に」

雷鳴は棚に飾っていた刀を取ると

「村前に村雨ここにいてくれ」

雷鳴は振り返ることなく部屋を後にした