玄関は広く脇に沢山靴が入っていそうな下駄箱がありその上に

北海道でよく見かける木彫りの熊が睨んでいた

玄関から真っ直ぐに廊下が延びていて途中に幾つかの扉が見えている

「さあ上がって」

廊下を歩きながら陰川が

ここが両親の部屋

ここがキッチン

ここがトイレとお風呂場と説明しながら軈て階段にたどり着いた

陰川の部屋は二階にあるみたいだ

階段を上がりきると両側に扉があり

右は姉の部屋と説明しながら左の扉をあけた

「お姉さんは?」

「会社の寮に入っているから」

お姉さんはいないんだ

「さあ散らかっているけど」

入って目に入ってきた光景はピンクだった

窓にかかるカーテンから壁紙に蛍光灯

さらにベットにテレビまで全てピンクで統一されている

あまりにもピンク一色に目が回りそうだ

まあ慣れたら大丈夫だろうが

ふと見た壁に棚がありふくすうのぬいぐるみが置いてある

この辺は流石は女の子と思わせる

「あのぬいぐるみは」

「ゲーセンで取った。欲しいのがあればあげるけど」

まあ欲しいものはないが

「どうしてピンク一色なの」

「それは私のカラーがピンクなの」

ピンクがカラーなのか

確かピンクは同性愛を表していると聞いたことがある

なんでもナチスが収容所の囚人のうち同性愛者に区別をつけるためにつけたラベンダーピンクの三角形がそうらしいが

まあ関係ないかな

「なに考えているの?まさかいやらしいこととか考えていない?」

「まさか❗考えていないよ」

「ならいいよ。さあそんなところに立っていないで座れば」

俺は勧められた座布団に座った