「これは一体何が起こったんだ」

パイロットの眼前に廃墟と化した町が広がっていた

そう言えばこんな光景を写真で見た事がある

そうあれは終戦直後の日本だった気がする

空襲で破壊された町並みが写っていた

見事に破壊された町並み

その中には人が布切れを纏い呆然と立ち尽くしているのが写っていた

明日以降に何も希望が持てないって感じが伝わってくるのが分かる

今も同じ光景が広がっている

違いは布切れを纏った人はいないこと

軈て前方に目標の建物が見えてきた

「この建物だけが無傷だと」

瓦礫の中にただ1つ残る建物はまるで独裁国家の要塞に見えた

「本部へ。攻撃目標の建物に。次の指令をお願いします」

『了解した。でそちらの様子は』

「その屋上に一人の女性の姿が確認できます」

その女性からは女王の風格を感じる反面狂気ににた悪意も感じる

正義と悪

この女性は何者なんだ

『その女性が陰川瞳だ。気を付けろ。日本の自衛隊を全滅させた女性だ』

陰川瞳

自衛隊を全滅させただと?

にわかには信じられないがこの女性にそんな力があるのか

「?今こっちを睨まなかったか?まさかそれはない筈だが」

こっちは高速で移動している

間違えても目が会うはずがない筈だが

しかし確かに今目があった気がした

そして悪意に満ちた笑顔をした

ここにいてはヤバイ

早くこの場所から離れないといけない

という思いが頭の中に広がって行く

『何をしている!早く攻撃しろ』

しかしその声は彼には聞こえていなかった

早く離れないと逃げないと殺られるという思いが金縛りにしていた

機はそのまま学校に突っ込んで行く

「あらあなたは逃げないのね」

今確かに聞こえた気がした

馬鹿な聞こえるはずがない

機内に外の声が聞こえる筈がないが

建物はもう目の前だ

「ぶつかる!避けられない!」

そして機は学校にぶつかり爆発した

彼が見た最後の光景は悪意に満ちた笑顔をした陰川瞳だった