「さあ遠慮せずに上がってや」

あれから電車で一時間と少し

朱音の家に来ていた

遠くに通天閣が見えている

「あれか。あれは大阪のシンボルの通天閣やで」

入って直ぐに

「お帰り朱音。そちらはまさか亜也」

両親が迎えてくれた

「お久しぶりです」

「ほんま。まあ元気そうだな。で今日は何のようでこちらに?」


ちらっと朱音を見ると口の前でばつをしている

どうやら本当の事は言ってはいけないらしい

「えーと観光です」

「そうですか。観光ね。今日はどちらを」

また朱音を見ると

両手を頭の上であわしていた

えっ?何?わからない

まあ適当に知っている大阪の名所を

「大阪城とアメリカ村に」

「それは。で明日は」

「明日は朱音が」

もうダメ思い付かない

朱音に渡した

仕方ないなと言う顔をしながら

「明日は難波に連れていこうと」

難波?それ何処だ?

「それはそれは。で今日は」

「うちに泊まりたいと言うんで」

「そうですか。狭いところだけど上がって下さい」

奥に行った両親を見ながら

「朱音聞いていい。難波って何処だ?」

「知らへんの?まああまり考えんとき。別に行く訳じゃないし。それより上がりや」

言われてみて気がついたがまだ玄関にいた

「じゃお邪魔します」

奥に聞こえるように元気な声で

「じゃついてきて」

朱音の後をついて二階に上がった