『派遣切り』、『雇い止め』・・・毎日のように新聞紙面に出ますね。
今回は大企業を想定したお話。
ここで問題になっているのは、「余力があるのだから雇用を継続してほしい」です。
(本当に余力があるのか否かの議論は今日は置いておきます)
1、つまり予防的な人員整理です。
目前の危機に対する人員整理とは少し意味合いが異なりますが、判例ではこのような『予防的』な整理を認める例があります。
2、その判例では、人員整理の順番を示唆しています(誤解を承知で思い切って言うと、ですが)。
まずは非正規、次に正規社員。
ここ数ヶ月間に見られる派遣社員や期間社員の人員整理は、1と2から考えると大企業にとっていわばセオリーであることが分かります。
正社員優遇の文化があるから判例が生まれたのか。
判例があるから正社員が優遇されるのか。
卵と鶏ですね。
今後は『人員整理が正社員に及び、代わりに非正規社員を増やす』などというパラドックス的展開になる可能性があります。
正社員って何?非正規ってどういう意味?
この根源的な問に答える準備を始める時なのかも・・・。
(追記)
派遣社員の雇用に対する義務は派遣会社が負うものであり、派遣先(受入れ先)が期間満了に伴い契約を更新しないことは法的に問題はありません。