昨日の話し。ドライブに行った。暇潰しの目的地のないやつ。

曲がりたいときに曲がって、道が細くなりすぎると大通りに向かって、たまに綺麗な景色があったらスピードを落として、お気に入りの曲を流しながら走った。

夕方になる頃、気になる歩道を見つけて車を止めた。
その歩道は西飛行場の横にあるまっすぐでとても長い歩道だった。滑走路と同じ長さで、河口付近の川に沿ってた。
こんなに長くてまっすぐな道ははじめて見た。


歩いているとけっこう強い向かい風で短い前髪がバサバサなった。冷たい風だった。
100メートルくらい前に、どこにでもいそうなちょっとダサめの父と元気な子供も歩いていた。



身近にある小さな幸せそうなものを集めて満足する人生は嫌だなーって思った。
これだって思えた夢、まだ遠くにある幸せを目指して歩いていきたい。



往復するのに一時間くらいかかった。昨日の夕焼けはあんまり赤くなかった。寒かった。
今日は久々にアコギを弾きに行った。団地をもっと上がった場所の、ベンチが置かれたちっちゃい高台に。
ベンチのすぐ後ろは県道で、柵の向こうは市内の光が見渡せる。
そこは、暗く人気はないから一人でギターを弾くのにちょうどいい。たまに後ろを車が通るくらい。





そこでギターを弾きながら 街を見てたら
いろんなことを思った

作った歌達はどこに行ったのかなとか

世の中には星の数よりも多くの歌が生まれてるんだろうなとか




昔は本通りで路上ライブをしたりもした。感動してくれた人もいたりした。


広島市の光をみてたら
アーケードで歌ったうたの響きが、今もこの光の中のどこかでまだ反響してたらいいなって思った。

最終バスの中。友達とゲームセンターで遊んだ帰りの話。


バスに乗り込んだら、後ろから二番目の座席に深く座って、すぐに目を閉じた。
タバコの煙からきた頭痛と目の疲れでしんどかった。

目を閉じると、見ていた風景が全部黒になりすこし楽になった。バスが走り出す。4、5人いる他の客は静かに座ってるようだった。


暗闇の中で鈍い痛みを感じていると、いつのまにか聴覚に意識が集中していっていた。
窓の外から走り去る車のエンジンの音や他の客の衣擦れの音がはっきりと聞こえるようになり、バスのアイドリングストップ中には空気の振動や流れまで聞こえているような気までした。
この状態はかなり楽だった。
気だるさを抱えて、暗闇の中、車内の空気の音を聞いていた。




途中から
ブルーハーツの「世界の真ん中」がずっと頭の中で流れてた。歌詞が胸に響いた。



響きが今も胸で反響してる
僕が今見ているのが世界の片隅なのか
どこを捜したってそんな場所はない



今日はそんな帰り道