秩父長瀞でかき氷が食べられなくて、
ますますかき氷が食べたくなってしまった、我々。
「そうだっ、熊谷の 『ゆきくま』 食べに行こうっ!! 」
「行きたいとこあったら、昼そこでいいよ」
と彼に言われ、ふと心に留まった行田のお店へ
。
市街から外れ、所々に広がる田んぼや畑の長閑な農道。

その中に、広々とした敷地にぽつんと建つ、
電飾看板が庶民的な雰囲気たっぷりの、
まるで田舎の、食堂を兼ねた喫茶店のような佇まい。
行田 「手打そば 利庵」
扉を開けば、から~んころ~んと鈴の音色もレトロな、
入った店内は、これも食堂のような雑然とした店内。
しかも、流れているのは、ラジオの演歌…
。

ん…、これは勘違いだったか…
、
とやや不安になりながら腰を下ろし、ふと見れば、

んっ! 、これは、勘違いではないかも 
即効胸が躍り出す、黒板に書かれた「蕎麦の種類」。
十割蕎麦は、
「長野 + 益子ブレンド」に、
なぜここに!!、あの希少な「長野上伊那 サンルチン」
二八蕎麦は、ずらりと4種、
「茨城真壁 常陸秋蕎麦」、「長野八ヶ岳 信濃1号」
「栃木県益子 在来種」、 「熊谷今井 益子在来」
さらに、これにもう、心ワクワク
、
「気まぐれ店主の極粗碾き蕎麦」
慌てて、置かれていた品書きを眺め…


すべてのお蕎麦を選べるのか聞くと、
残念、今日は「極粗碾き」に「サンルチン」は挽いてないそう
。
「すみません、どうしても、気まぐれ、なもんで…(^^;」
と厨房から、申し訳なさそうにおっしゃるご主人。
「今日はあんまり粗くないんですが…」
と、二八は「長野八ヶ岳信濃1号」と「栃木益子」の二種あるそう。
とは言え、このご主人のお蕎麦に興味しんしん、
早速、「十割」に、二八にするという彼は、(私が)選んだ益子の在来。
共に、とろろ丼のセットで注文
。

待ちながら、改めてぐるり店内見渡せば、
厨房上の壁にずらりと貼られた品書きも、心そそる。


幾つか並ぶ一品料理も、手頃な値段で、

お酒は、福島喜多方の「会津ほまれ」。
と見ている間に、から~んころ~んと扉を開き、
ぽつりぽつり入ってくるのは、普段着姿の近所の方々。
親しく話されている様子は、常連のよう
。
厨房を守るはご主人、娘さんに奥さんの家族で営む、
和やかさに気安さが、だんだん心地よく眺めていると…

「お待たせしました」と、お蕎麦が到着。

蕎麦は、これも思ってもみなかった、
陶芸家の作品のような、味わいある器に盛られ、

これが「あまり粗くない」だなんてっ
見ただけで感じる、これは美味しい!
透明感あるグレー色した蕎麦肌は、穀物感にみなぎり、
中にはぷつぷつ様々な蕎麦粒がびっしり。

手繰り上げれば、ふっと立つ、ふっくらとした香りに、
心地良く掠めていく欠片の感触。
もちもちしっかりとした腰を噛みしめれば、
じわんっと広がり、鼻孔に響く、香ばしさに甘み。
こっ、これは美味し~い
。

一方、彼の「二八」も、蕎麦の欠片がふんだんと散り、

比べてみると、こちらの方が艶やか滑らか。

食べ比べれば、しゃきっとした腰は同様で、
十割に比べて喉越し滑らか、食べやすく打たれてる
。
穀物感いっぱいの「十割」に、
そこに喉越しの良さを加えた「二八そば」
ん~どちらも美味しいなあ
。
しかも、汁も出汁まろやかで美味しく、蕎麦にぴたり
。
偶然のように、こんな蕎麦に出会えた事が、
なんだかもう、うれしくてうれしくて、
にやにやしながら、手繰っていたらあっという間。

ようやく、添えられた、出汁巻き玉子をほうばると、
茶碗蒸しのように出汁たっぷり、ふるふるふわふわ。
こ、これも美味し~いっ 

単品で、頼みたくなってしまう程。

さらに、セットの「とろろご飯」まで、素晴らしく美味しい。
予め、汁と玉子を混ぜたとろろで、
味わい絶品、彼も「旨いっ」とパクパク。

しかも、「サービスの、蕎麦のうす焼きです(^^)」
と出してくれたうす焼きは、もちもち香ばしく、
素朴で懐かしい、クセになる旨さ。

ほのかに白濁した蕎麦湯も、素敵な陶器で出され…

改めて見れば、どれもがすべて、味わい深い素敵な器…
。
気さくな装いをしているけれど…
ここはもしや、凄いお店なのではっっ 

と密かに想いながら、蕎麦湯を頂いていると、
又又うれしい、「珈琲のサービスです」
と、ハートのカップで、食後の珈琲まで出して下さり…
まずはお蕎麦に、
そして、このサービスの良さに、すっかり心底大満足。
ご馳走様でした~
帰り際にちょっとお話ししたご主人は、
にこにこ素朴で気さくな方だが、実は情熱を秘めていそう。
これは是非又訪れて、
いつか絶対、「極粗挽きそば」食べようっ 
