
伊勢丹を通り抜けた、賑やかな商店街の裏側に、
静かに建つビル、アンニュイな「ナカギンザセブン」

その中程にふっと灯りの洩れる、
物憂い、不思議な魅力が漂う、小さな間口
。
浦和 「庵 浮雨」
今日は昨日より気温も低く、とにかく寒いっ
。

即効お願いした、「喜久酔」の燗酒半合。

気持ち熱めに付けてくれたのがうれしく、
口にすれば、ほわっと体が暖まる。
しみじみ、冬の日に口にする、熱燗はたまらない…
。

お通しの「自家製豆腐」は、甘みが濃く、
ほろっと口に広がる、濃厚な大豆の風味。
そのままでも、うっとりする程美味しい豆腐に、
塩を散らし、オリーブオイルを垂らせば、
コク加わり、途端にイタリアンに早変化
。


置かれた品書きを手にすれば、
フレンチの心得あるハルちゃんならではの、
蕎麦屋では珍しい、バル風小皿料理がずらり。

お酒の裏には、ワインが豊富に並び…

ハーフサイズでお願いした、5種のタパス。
宝石箱のように、美しく盛られた料理に心トキメク
。

端から、「クリームチーズと梅くらげ」
まったりチーズに、柔らかな梅の酸味がぴたり。
これは旨いっ、しかも、日本酒に絶好な酒の充て
。

「海老とアボガドのオーロラソース」の、
ソースの美味しさは、さすがのもの。
ぷりっぷりの海老にとろりとしたアボガド。
どちらも好物、途端にテンション高くなり…

「タコのガーリックマリネ」の、味加減素晴らしく、
ぷりっとしたタコに、ブロッコリーが絶妙な合いの手 

「かぼちゃのマリネ」に、はっとする。
甘くほっこり、なのに「南瓜煮」ではなく、見事ににフレンチ
。
洋風に仕上がった、その微妙な味わいが実に新鮮、
ん~、これも箸が止まらない。

最後の一品は、「帆立のムース 洋風板わさ」。

ほわっほわっとして、確かに確かにこれはムース
。
優しくエアリーな食感に、
口いっぱい広がる、濃厚な帆立の旨み
。
フレンチ多数あれど、これはここにしかないだろう、
蕎麦屋ならではの、フレンチ風板わさ 。

この盛り合わせに、お酒もお替り。
栃木「若駒」ハーフで、しっかりと楽しんで…
そろそろお蕎麦を、と改めて品書きを開き、


定番の中に並ぶ、独特な蕎麦に、

庵浮雨オリジナル、「洋風つけ汁」を眺めていたら…
今夜、予約で「洋風鍋」のお客さんがあるそうで、
海鮮フレンチ「フォメ・ド・ポワソン」を仕込んであるそう。
「鍋が終わった後に出す、オリジナル蕎麦を良かったら…」、
との、嬉しすぎる言葉に、もっちろん、お願いします
♪

…その前に、久しぶりのお蕎麦、
ハーフで出して頂いた「せいろ蕎麦」。

石臼挽き十割、福井の蕎麦はうっすらと緑がかり、
ところどころに甘皮の欠片を盛りこむ、穀物感。

手繰れば、むわりと広がる、馥郁とした豊かな香り。
もちっとした心地のいい腰を噛みしめれば、
それだけで味濃い、深く香ばしい蕎麦の味わい。
ん~、美味しい…
。
しかも添えられた、すっきり円やかな汁が又美味しく、
あっという間に手繰ってしまい…

優しいポタージュ仕立て、ゆっくりと蕎麦湯を頂いていれば…

続いて出された、「フュメ・ド・ポワソン・鱈白子ソバ」

ぷっくりとした白子に心そそられ、
色鮮やかな春菊から、ふわっと清々しい香りが立つ。

待ち切れぬように、早速蓮華で汁を一口。
ん~っ、な、なんて美味しいんだろう… 
。
まさに、フレンチ。
なのに、とてもとても優しい。
奥深きフォンの旨みの層に、クリームが柔らかに重なる、
この汁だけでもう、すっかり感動
。
何度も何度もその汁を口に運び、

中の蕎麦を手繰れば、もっちりとした心地のいい歯ごたえに、
汁に絡んだ蕎麦とスープの魅惑的なハーモニー。

浮かんだ鯛切り身は、ほろろっと崩れ、

白子は、まったりと溶け、口いっぱいにひろがっていく。
ああ、たまらない…
。
これまでに味わった事のない、
鯛に白子のフレンチのマリアージュ。
和出汁を全く使ってないのに、何故こんなに蕎麦に合うんだろう
。

途中で、胡椒を挽き振り入れば、
キリっとしたアクセントが利き、味を引きしめ、

最後に、パルメジャーノチーズをたっぷりとかければ、
とろりと溶け、クリーミィなコクが加わり、
味の変化も楽しい、惚れ惚れとする旨さ
。
手繰る毎に目が見開き、笑み零れ…、

気付いたら汁すっかり飲み干し、夢見心地。
ご馳走様でした~
。
こ、これは…
是非、「庵浮雨風 洋風鍋蕎麦」も食べてみたい。
寒いうちに、是非、頂きに来なくっちゃ
。

「庵 浮雨 - un peu - 」
埼玉県さいたま市浦和区高砂2-8-11
ナカギンザ内
048-825-0468
11:00~14:00 / 17:00~21:00
月曜定休
禁煙