製造業でよく行われている改善提案制度 | 中小企業のトップダウン⇔ボトムアップ活性化

中小企業のトップダウン⇔ボトムアップ活性化

中小企業社長の情熱(トップダウン)に従業員が応える(ボトムアップ)組織をつくり業績向上スパイラルを実現する。

製造業で改善提案制度を行っている企業さんはよくあると思います。特に大企業では必ずといってよいほど行われています。

これは、実際に作業をする作業者さんや事務員さん等が自分の仕事の中で考え実行した改善を報告することで報奨金が出たり、表彰されたりするボトムアップの現場改善活動です。

 

私はこのテーマで何度かセミナーをさせて頂いてます。また、会社員時代は社内での改善提案活動の責任者もしておりました。なので、楽しい思い出もあるすごく大好きな取り組みです。

 

その仕事に携わる人が自ら改善を行っていくことで生産性が向上する会社にとって良いことですし、社員さんもモチベーションの向上や教育訓練にもなります。何よりも社員さんが常に考えるようになることが最大の効果であると思います。一石二鳥の取組です。

 

ただ、なかなか取り組みが定着しない、マンネリ化して改善提案の数が減っている、という声も聞きます。

こういった時に経営者や管理職の方は、社員に問題があると考えがちです。

 

改善提案にはテクニックや方法論も必要ですが、こちらはそれほど難しいものではありません。実際にその仕事を一番理解しているのは社員さんなので、少しのコツをお教えしたら改善は出てきます。

 

改善提案制度が低調な原因は経営者・管理職にあることが多いです。

せっかく行った改善を批判される、改善の数に厳しいノルマが設定され嫌気がさす、改善を提案しても評価されない・フィードバックが無い、等々・・・。

やる気が出ませんよね。

 

社員さんのやる気はあるが改善が出てこない場合はテクニックを教える必要がありますが、やる気が無くなっている場合はテクニックを説いても意味はありません。根性論でもありません。

やる気を引き出すにはどうすればよいか?を考える必要があります。

制度上の問題の場合もあれば、経営者・管理職の考え方とか、態度とか、会話上の行き違いとかの個人的な部分もあります。

 

管理職の部下を教育・指導する力、支援する力、適切な目的・目標の設定などが必要で、改善提案制度は一般社員の教育効果より管理職教育として最適と思っています。

 

 

上村中小企業診断士事務所