(算命学の学びを“memo”ってます😌)
⑶戌亥天中殺(➡️長男の宿命天中殺)
戌亥天中殺の位置は、地の五行の中央で、時間の流れの中では現在という位置付けです。
現在の時間の流れしか無いということは、古から脈々と続いている家系(先祖)の流れを受け止められないということですから、先祖の恩恵も受けにくいという結果になります。
そのため、家系とか家柄などに頼らず、自分で新しい流れを作って行くような宿命を持っているということで、初代運の子丑天中殺と同じような現象として顕われます。
この天中殺所有者が生家から離れて、家系の恩恵を受けない人生を歩めば、命式に与えられたエネルギーを無理なく燃焼させられますが、何らかの理由で家系に縛られ、先祖の財産を継ぐなどの恩恵を受けるような人生であれば、運勢は大きく崩れることになります。
➡️我が家には、物理的な家系の恩恵は無し😁
また、戌亥の時間的意味は現在ですから、ここが天中殺ということは現状に対する満足感と充実感が得られず、心を支えてくれるものもあまりありません。
戌亥天中殺の五行配置は中央です。 陰占命式の中央は月支ですから、陰占の中央は月支元命あるいは立地(心)で、戌亥天中殺が 配置される五行配置図の中央は、組織や社会にとっての地位と考えられます。
ここが無いのですから、戌亥天中殺の人は、何か地位を与えられると逃げ出したいという気持ちになります。
また、その逆もあって、地位を笠に着たりすることもあります。つまり、地位に対して中庸が保てないのです。
これらの現象は、身近な人々には理解されませんが、一定の距離を置いている人々にはなぜか好感を持たれます。
戌亥天中殺は、現実からのはみ出し者ですから、地位や立場に慣れるとしても膨大な時間が必要ですから、戌亥天中殺の人に地位を与える時には、他の占技も併用し慎重にしなければなりません。
🌟戌亥天中殺と日干・月支との関係
❶日干が月支を剋す場合
【我が家の天中殺】長男
・家系からのはみ出し者
・日干(本人)が家系を剋す形で、家系を破壊するエネルギーが働く
・陽転現象に入りにくい
・身強に強く働き、身弱には働きにくい
→現実的現象
親の運を破壊する形で、育てられる時に反抗心が強く出て、成人後には家系の破壊者となり多くの場合、親族との争いをして家系を離れやすくなります。
(➡️大学時代以降、家から出しました😅)
継続してきた家系のカラーを壊して生家を離れて行きますので、その後には家系が以前と変わったムードになります⁉️
❷日干が月支から剋される場合
本人が家系から破壊されると、本能的に感じます。
家系から剋される形ですから、ゆくゆくは家系からはみ出して行きますので、天中殺とは矛盾しません。自らが家系を破壊しないので、分家型と呼ばれます。
→現実的現象
家系を重んじてはいるものの、いろいろな現象のため家庭を構成する人々とは融合しにくい関係です。
精神的にも現実的にも家系から離れて行きますので、宿命は陽転して行きます。 家系に入り込めない質を持って生まれてきています。
❸日干が月支を生じる場合
はみ出し者の自分が家系を生じるのですから、かなり矛盾した形です。
当然、運勢は陰転します。
家系を盛り上げる力が強い身強ほど陰転し、身弱であればあるほど救いがあります。
基本的には、はみ出したくてもはみ出せず、家系に囚われてしまうのです。
→現実的現象
家系に対して離れることが出来ず、どうしても奉仕してしまうのです。
そのため、年を取ると何となく家系に裏切られたような、心に傷を残すことになります。
血脈に無情を感じるということです。
❹日干が月支から生じられる場合
家系に生涯付きまとわられるということで、自分が家系から離れても何らかの形で家系が追いかけてきます。
はみ出し者の天中殺にとっては、矛盾する現象ですから当然人生は陽転しにくくなります。 陽転させるためには、何かしらの改善策を講じなければなりません。
→現実的現象
家系の流れから脱出しようとするのですが、親・兄弟の影響から完全に離れることは出来ません。
そのため、家庭内の人間に暴力を振るったり、反抗したりします。 逃げよう逃げようと反発しながら、家系に染まって行きますので、家庭内暴力に訴えるような ことも起きてしまいます。
❺日干と月支が比和の場合
比和は剋と生(しょう)が相反して存在し、お互いに意識(剋)しながら融合する関係です。
反発と融合ですから、はみ出し者(反発)の戌亥天中殺にとっては、順当であり矛盾であると言えます。
ただ、剋する度合いが少しだけ強いので、他の星との関係で陰転・陽転の判断をします。 他の星に強星が多く有れば陰転しやすく、弱星が多ければ陽転しやすいと言えます。
基本的に月支と日干の比和は、身強になりますから家系の中では自己主張が強くなるのですが、比和ですから離れようとする心も強く働き矛盾が生まれるのです。
→現実的現象
家系の中で自分の存在感を示したいのですが、現実には家系のメンバーとして溶け込めない、という行動になります。
《補足》
日干と月支の関係は、家族愛の形です。
そのため、日干と月支は家族に対する願望の最終形であり結果です。
天中殺は、その行程に於ける実際の行動ということになります。
《戌亥天中殺のまとめ》
戌亥天中殺は地上の中央に位置し、心を支えています。
そのため、心は人生と共に成長させなければならず、家系の中でぬくぬく過ごしていたら自己を開発することが出来ず、人生の陽転が難しいのです。
しかし、心の支えを無くすほどの失敗をしたり、人生を大きく見失ったりすれば、その後は心が成長し運命も大きく広がります。
例え失敗しなくても、家系の流れから外れて他家に養子に出たりして家系の恩恵を受けられない情況に置かれれば良いことになります。
家系の力が弱い場合には、家系から離れやすいので陽転しやすいのですが、家系が戌亥天中殺所有者に向いていない場合には、自らとの戦いに挑まなければなりません。
家系の犠牲となるような運命だと言えます。 家系のはみ出し者である戌亥天中殺および辰巳天中殺所有者が、家系を離れずに自己を生かすためには、他の兄弟姉妹を押しのけて家系の権力者にならなければなりません。
とくに、女性の場合は、その現象が顕著に現れますが、一家の権力者になった場合には、結婚運が犠牲になります。
自分が身強か身弱かを考慮して、家族関係を考えなければなりません。
【戌亥天中殺の陽転順位】
①日干が月支から剋される
②日干が月支を剋す
③日干と月支が比和
④日干が月支を生じる
⑤日干が月支から生じられる
➡️長男は「②」❗️家の縛りもなく、自立してるので陽転🙇♂️
⑷辰巳天中殺
辰巳天中殺は心の場所で、立体的に天上界に位置します。
ここが天中殺になるということは、心が欠けるということですから、精神性(理論・理屈)から精神性の形成が出来ません。
現実的な体験を通じて、心を形成することになります。
具体的には、現実に起こることの体験、つまり、人の幸福や不幸、怒り悲しみ、楽しみや苦しみなどを実際に見聞きして、体験して心を形成して行きます。
そのため、現実的な生き方については、この天中殺は相当に逞しいものがあります。
全てが体験から学んだものなので、心の中は単純明快なのですが、傍からは複雑に見えます。
心の中を言葉や表情によって表すのが苦手で、全てを行動によって表します。それは、全てを物理的な物に置き換えて表現しようとする行動に繋がり、辰巳天中殺所有者が物を贈る時は、真心からのお贈り物なのです。
思考よりも実践主義なので、実行力が無い人を軽んじたり、実行こそ価値があると思い込みます。
キャパシティーを自ら狭めて行きますので、味方も多いが敵も多くなって行きます。現実の生き方からは逸脱しませんが、精神性は親族からはみ出してしまうのです。
🌟辰巳天中殺と日干・月支との関係
❶日干が月支を剋す場合
辰巳天中殺は家系のはみ出し者です。日干が家系を剋し、はみ出して行くのですから矛盾がなく、陽転して行きます。
ただし、日干が家系を剋すということは、家系と自分との間に何らかのトラブルを起した後に家系を離れるという暗示です。
そのため、若年期に親族と何かしらのトラブルを経て、新しい形の流れを作るのです。
→現実的現象
親族とのトラブルは、親の運を破り全く違う家風を作ります。そのため、この形は「親剋しの運」と言われます。
家系から飛び出すのですから、宿命は当然陽転します。しかし、一代限りの運で新しい家系の芽となり、次の代になって家系は安定することになります。
❷日干が月支から剋される場合
日干が家系からはじき出されている形ですから、辰巳天中殺には願っても無い形で、完全に陽転します。
しかし、辰巳天中殺は精神的なはみ出し者なので、現実的な世界では家系に対して奉仕的な行動をすることもあります。
その場合でも、自分が家系に剋されているという受け身の形なので、トラブルは起きません。
→現実的現象
トラブルことも無く、家系から自然に離れることが出来て、自然に陽転します。
全く新しい家系を作り出し、一代で安定します。
❸日干が月支を生じる場合
日干が家系を生じるかたちですから、辰巳天中殺としては大いなる矛盾ですから、陰転の可能性が大きくなります。
自分は家系に囚われて肉親思いなのですが、肉親からは精神的に受け入れられません。家系とは真の和合が出来ず、現実的なもののみによって繋がりますので、精神的に孤立してしまいます。
肉親に対して何らかの期待をするのですが、拒絶されてしまうのです。
→現実的現象
辰巳天中殺の特色が活かされないため、肉親に対して精神的に大きな矛盾を感じながらの人生になります。
家系から完全に分離できないし、完全に融合もできない中途半端な状態ですから、人生も中途半端です。
当然のことながら、人生は陰転です。無意識の内にこの形が形成された場合、抜け出すきっかけがつかめないということなので、しっ かりと現在の情況を見極めることが重要です。
❹日干が月支から生じられる場合
日干が家系から生じられているのですから、相当な矛盾となりますので、陽転しません。
本人が自立を望んでいても、家系が勝手に恩恵を与えてしまうので、自立が邪魔されてしまいます。
家系が与えてくれる恩恵は、現実的なものだけですから精神性を高めるための役には立ちません。
→現実的現象
家系のはみ出し者を家系が追いかけている形ですから、大いに矛盾した形です。
自分の人生が家柄とか家風とかいったものに邪魔され、破壊されてしまいやすいのです。
当然、宿命は陰転します。
❺日干と月支が比和の場合
辰巳天中殺は心の欠落ですから、家系のはみ出し者であっても現実的には存在しています。
ものの考え方がはみ出すということは、他の肉親とはものの考え方が全く違うのですが、家族の中心に居座るような形です。
戌亥天中殺は、同じはみ出し者でも、物理的な位置の天中殺ですから、その存在もはみ出してしまうのですが、辰巳天中殺は精神世界のはみ出し者ですから、嫌われながらも物理的に居座ることが出来るのです。
そのため、宿命は陽転も陰転もしない変化の少ない人生になります。
→現実的現象
宿命は半陽転・半陰転ですから、稼働力が小さく停止しているような状態です。
家族や肉親から浮いてしまっていますが、家族の中心に居座っているような形です。
精神的には家族の中で孤立しています。
《辰巳天中殺のまとめ》
辰巳天中殺は天頂の天中殺ですから、ここが虚になりますので真下に向かいます。
天は陽で地は陰ですから、陽は精神、地は現実に当てはめられます。
精神の欠けた辰巳天中殺は現実に降りてきて、現実を見つめて進むようになりますので、現実主義になります。
そのため、辰巳天中殺の人が若い時に、精神的な生き方をしたとすれば、全てが駄目になります。
辰巳天中殺は、肉体を酷使してスポーツをしたり、理屈抜きで金儲けをしたりすることで成功できるのです。
穏やかな人生を歩んで晩年になった場合、何の役にも立たない人になってしまいます。
反面身体を張って生きて来た人は、晩年には放っておいても伸びて行きます。
肉体を張る時期は、20 ~30 代のいつでもいいのですが、必ず一時期はそのような生き方をしていなければ伸びません。
辰巳天中殺も戌亥天中殺も家系から自分だけがはみ出しますので、子孫に家風がつながって行 かないということです。
ただ、晩年期になって成功する人は、青年期・壮年期のどこかで 10 年間くらい、理屈抜きで何かに身体を張って生きてきた人なのです。
【辰巳天中殺の陽転順位】
①日干が月支から剋される
②日干が月支を剋す
③日干と月支が比和
④日干が月支を生じる
⑤日干が月支から生じられる