白酒比較試飲バトル①優勝はやっぱり茅台酒だった
空太郎の会社は格別、中国にだけ縁が深い会社ではありません。
このため、会社の中の中国通というのはごくひとつかみしかいらっしゃいません。
空太郎がいまいる職場は特に中国には不案内な人ばかりで、中国のお酒といえば
「紹興酒のんだことあるよーー。温めて砂糖いれてね。でも、あれ、甘ったるくていまひとつだったなあ」
というステレオタイプな反応しか返ってこない人たちばかりです。
もちろん、北京に赴任するまで空太郎も同じだったのですから、偉そうなことはいえません。
ま、会社のおかげで中国飯と中国酒に詳しくなれたわけで、その知識を職場の仲間たちに伝授することも、会社への恩返しかもしれない。
そう考えて、酒に強い職場の仲間10人を誘って、中国白酒勉強会兼試飲大会を催しました。
空太郎がメンバーになっている東京白酒会が頻繁に利用している虎ノ門の香港屋さんに頼んで個室を借り切り、持ち込んだ白酒5品を飲み比べすることにしました。
持ち込んだお酒はいろいろな香りのタイプの白酒を取り揃えて、空太郎が講義をしたうえで、呑んでいただきました。
生まれて初めて白酒を飲む輩もいて、多くがそのアルコール度数の高さ(50度以上)に当初はノックアウト。
「ひえええ、これ、すごい強いねえ」
「クセがありあり、ありすぎるう」と悲鳴を上げ、次には言葉少なになってしまいました。
停滞した空気を感じ「こりゃ、企画は失敗だったかな?。お酒は相当余るかもしれないな」と覚悟を決めた空太郎だったのですが、30分ほど経過すると、酔いが回ってきたのか、はたまた、その強烈な味わいに慣れたのか、皆は「こいつはいける」「段々うまくなってきたぞ」といいつつ、エンジン全開、フルスロットルとなっていったのです。
最後には余りの騒ぎように、中国人のお店の人が、個室の扉をぴしゃりと閉めてしまったのにはお腹を抱えて笑ってしまいました。
東京白酒会でも、なかったことでしたから。
そんな仲間たちにはお酒の評価をしてもらい、順位をつけました。
その順位は
優勝 茅台酒 43点
準優勝 五粮液 39点
3位 汾酒 34点
4位 口子窖 25点
ビリ 二鍋頭 24点でした。
最も、香りがどぎつい茅台酒を皆が選んだことに驚くとともに、空太郎がこよなく愛する二鍋頭(牛欄山)が最下位だったことにちょっぴりがっかりしましたが、ま、人の好みだから、と割り切りました。
皆にコメントをいろいろいただき、そこからはいろんなことが読み取れて面白かったので、明日以降、順次ご報告します。
(つづく)
ディープ池袋探検再訪、大宝の「蚕から揚げ」完食に仰天、脱帽
池袋のディープ中華探検で会社の同僚たち5人と大宝北口店にお邪魔しました。
彼らは異口同音に「池袋西口には足を踏み入れたことがない」といいます。
そうなれば、日本人向けの中華料理屋にはないメニューのオンパレードで彼らを驚かせ、びびらせるしかありません。
空太郎はニコニコしながら、メニューから料理を選びます。
そして、お約束の「蚕のから揚げ」が出てまいりました。
ほわっとした立ち上がる熱気とともに、昆虫臭い匂いが周囲に漂います。
しかし、5人は何事もないかのように平然として携帯電話のカメラで撮影を始めます。
ひとしきり撮影タイムが終わったところで「さあ、食べてみて」と空太郎が促します。
皆が一個ずつ口の中に放り込みます。
「・・・・、うん、なかなかいけますね。この味」
「いやあ、これは酒の肴にぴったりですね」
「そうですよ、どんどんいけちゃいますね」。
ひ、ひええ、ど、どんどんいけちゃうの?。
すごいコメント連発に目を白黒させる空太郎を横目にさらに彼らが続けます。
「これ、川海老のから揚げと同じですね」。
そ、そうかなあ、川海老は昆虫臭くないんだけどなあ、と内心思いつつも、
「そうだねえ、ま、みんな似たようなたんぱく質だもんね、はは」
とその場を取り繕う空太郎でした。
蚕は全部で30個近くあるので、通常は残った蚕を誰かが持ち帰るという罰ゲーム状態になるのですが、お皿の上の蚕は見る見るうちに減り続け、ついに、完食!されてしまったのです。
うーーむ、恐るべしわが社の社員たち。
彼らはさらに52度の白酒を「うまい、うまい」といって蚕とともに、クイクイと飲み干し、次には15年物の紹興酒を3本も空けたのでした。
食の猛者たちの健啖家ぶりに、空太郎はただただ圧倒されるばかりでした。
脱帽。
◎お店データ
「大宝 池袋北口店」
豊島区西池袋1-44-10
℡03-3971-5668
11:30~24:00
無休
★中国ディープ度3.5点
★のん兵衛の予算一人5000円前後
ディープ池袋探検第十弾「紹興飯店」(下)北京ダックも今一歩、辛くない麻婆豆腐に激怒
(前回より続く)
紹興飯店さんに入って五分で「この店はダメだ」と諦め気分になった空太郎でしたが、探検隊のメンバーが9人も集まっており、帰るわけにもいきませんし、予約した段階で北京ダックを一羽頼んであったので、開き直るしかありません。
しばらくして、北京ダックの丸焼きがやってきました。
大きなお皿に乗ってきた黄金色に輝くあひるさんは香ばしい匂いたっぷりです。
おう、そのうえ、頭の部分もしっかりついております。
結構です。
一端、厨房に戻り、捌かれて出てまいりました。
いただきます。
うーーむ、脂っこいです。
皮の部分の焼き方が足りないので、まだたっぷりと脂が残っているのですね。
そのうえ、肉の部分が少ないので、食べにくいです。
空太郎のように味噌ダレだけをつけて食べる人間にはしんどいです。
続いて、肉の部分が炒め物としてやってきました。
こちらはまずまずです。
スープは平凡でした。
全体としてまあまあかなと思いつつ、ふと、肝心の頭が来ていないことに気づきました。
「頭、どうしたの?」と聞くと、おば様の反応は「え?、食べますか?」でした。
うーーむ、日本人相手だからこういう反応になるのです。
食べる人、あまりいないからでしょうが、中国人だったら怒ります。
同じ池袋中華の「中南海」では、きっちり運ばれてきたのに。
四つに分けた頭さんが来ましたが、新入りのO野君は「遠慮します」と頑として拒否姿勢でしたので「え、いらないの?、おいしいんだよ」といいながら、空太郎はじめ、猛者たちが、バリバリといただいてしまいました。
O野君は「そんなものより、辛いものがほしい」とのたまうので、おば様に「麻婆豆腐を思い切り辛くして出して」と頼みました。
ところが、出てきたものは山椒はまったく入っておらず、唐辛子さえ思い切りケチった麻婆豆腐だったのです。
うーーむ、惨敗な夜です。
「ま、探検をしていれば、怪我の一つぐらいすることもあるよね」と言い訳をしながら、隊員たちの白い目に冷や汗ものの空太郎でした。
◎お店データ
「紹興飯店」
豊島区池袋2-68-5ホテルオーエド2F
℡03-5952―0380
★中国ディープ度0点
★のん兵衛の予算一人4000~5000円
ディープ池袋探検第十弾「紹興飯店」(上)ディープ度ゼロのやる気のなさに落胆
ディープ池袋中華探検も記念すべき第十弾になりました。
今回お邪魔したのは「紹興飯店」さんです。
劇場通りを北へ少しあがったところにある店です。
昼間、この店の前を通りかかった時、店の入口にあるメニューに大きく「北京ダック まるごと一匹3800円」とあったことがきっかけでした。
東京で食べられるおいしい北京ダックを探したいという気持ちが強いので「よし、いってみるか」と思ったのですが、もう一つ、理由があったのです。
前菜のメニューの一つが空太郎の目に飛び込んできたのです。
「紹興五香豆」
おお、これは紹興名物のウイキョウ豆(茴香豆)のことですね、きっと。
この豆を食べながら紹興酒をいただけば、それだけで陶酔の世界に入り込むことができます。
空太郎も北京の孔乙己酒店 でよく、いただきましたが、ディープな池袋中華でさえ、出会ったことがなかったのです。
ですから、この文字を見て、思わず小躍りしたというわけです。
お店にお邪魔して、メニューにあるのを確認して、開口一番、「紹興五香豆ちょうだい」と申し上げました。
ところが、日本語は堪能だけど、アクセントから中国人とわかるおば様は、空太郎を絶望の奈落の底へとけり落としたのです。
「ないよ」
「え?、ど、どうしてないの?。これを最大の楽しみに来たのに」と文句を言うと、その返事にお口があんぐりです。
「五香豆、あんまり売れないからやめたよ」
えーーー、あんまりな発言です。
まったくもってがっかりです。
でも、萎える気持ちを奮い立たせて、やむなく、注文を続けます。
今日は、上海を中心にした江南料理だから、と生煎包を頼むと「それも、売れないからやめたよ」。
ぐ、ぐぐ、ぐぐぐ。
「じゃあ、水餃子は?」
「売れないからやめたよ。焼き餃子ならあるよ」
どひゃーーー、要するに日本人向けの料理しかないってことですね。
確かに、他のメニューを見ると、前菜こそ、いささか在日中国人向けを意識しているようでしたが、一品料理はほぼ90%日本人向け料理でした。
うーーむ、ウイキョウ豆(茴香豆)に目がくらんだ空太郎の負けってことですね。
とほほ、と涙するのでした(次回に続く)
ディープ池袋探検再訪、楊の洛陽水席料理「全席」に山東料理のプロも絶賛(下)
(前回よりつづく)
「海鮮鍋」はイカや貝、エビなどから出た旨味がたっぷり入った塩味のスープですが、腸詰のスライスが加わって、味に微妙な変化をつけています。
これもまた、スープが麗しい味わい。
「牛モツの酸っぱいスープ」は酸っぱさがこれまでのスープとまったく違う世界に我々の味覚をいざなってくださいます。
すっぱうま、です。
「豚ひき肉団子のスープ」はさきほどの「肉団子スープ」とはまったく違うオレンジ色のスープの中で泳いでいます。
想像通り、いただいてみると、トマトベースのスープでした。
軽やかなすっぱみがとっても芳しい。
「豚肉のうま煮」はとろみのついたスープの味わいが個性的です。
「鶏肉の蒸しスープ」は濃厚なスープが美味、絶品です。
仕上げのデザートは甘いスープでしたが、中身の具材の名前を聞き忘れてしまいました(とほほ)。
そして、最後は「卵スープ」。
店主の楊おばさんが「卵はスープの中でばらばらになるでしょ?。だから、食事会は解散、という意味があるのよ」と教えてくださいました。
今回も、本当に驚くほどそれぞれのスープの味付けが違っていて、それを楽しみながら至福の時を過ごしました。
参加した仲間に中国の山東料理を勉強したプロのS本さんという女性がいらっしゃり、食後の感想を伺うと、
「燕の巣もどきや海鼠もどきがただのフェイクではなく、人をもてなす心からできたものであることを知って、とても感動した。特に燕の素もどきに使われた大根の変身ぶりは素晴らしい技」と絶賛されておりました。
店主の楊おばさんとは顔なじみになり、皆が口々に「日本で水席料理を食べられるのは楊だけだし、そのうえ、おいしいんだから、これからもますます繁盛するね」と褒め称えると、おばさん、すっかりご機嫌になり、
「洛陽にいま、新しい家を建てているの。出来上がったらあなたたちを招待するよ。宿泊代は無料ね。もちろん、おいしい水席料理をたらふくご馳走してあげる」
と宣言されました。
我々も、大喜びし、いつか皆で洛陽まで行って、本場の水席料理を食いまくろう、と約束を交わしたのでした。
ほんとに行くぞ。
◎お店データ
「楊 火鍋専門店」
℡03-3985-9247
11:30~13:30、17:00~22:30
日月休
★中国ディープ度2.0点
★のん兵衛の予算一人6000円前後(水席料理は一人4200円)
ディープ池袋探検再訪、楊の洛陽水席料理「全席」に山東料理のプロも絶賛(上)
池袋のディープ中華探検で楊の水席料理 に感嘆した空太郎たちでしたが、そのときの心残りはすべての水席料理をいただいたわけではなかったことです。
楊の水席料理を食べるには最低6人をそろえることが条件で、前菜4品、主菜8品の12品をいただいたわけですが、これは「半席」。
ところが面子を10人そろえると前菜8品、主菜16品の計24品をいただける「全席」料理になるのです。
主菜こそが洛陽の水席料理ですから、ここはなんとしてでも16種類の全部をいただくしかあるまい、と有志を募ったところ、12人が参加してくださり、晴れて、全席をいただけることになったのです。
予約をすると、店の方から「火鍋専門店の方が広いので、そちらでやります」ということでした。
お邪魔すると、すでに前菜8品が並んでおりました。
いずれも冷菜です。
まずは、豚舌の香煮。
こりこりしておいしい。次はジャガイモの細切り和え。
これもジャガイモのしゃっきり感が残っていて歯ごたえが楽しいですね。
鶏肉胡麻揚げはちょっと脂っこいですが、おいしい。
豆苗炒め。
豚の胃の和え物
ほうれん草と春雨の和え物。
牛の胃(ハチノス)。豆腐干の細切り炒め、と順番に堪能したところで、いよいよ水席料理がスタートします。
前回同様、一番手は「燕の巣のスープに似せた野菜スープ」です。
大根の細切りに小麦粉をまぶして、燕の巣に似せているのですが、この細工ぶりは何回いただいても感激します。
実際の燕の巣はもっと口の中で簡単に崩れ落ちてしまいますが、食感といい、見てくれといい、よーーく似せてあります。
スープは野菜から出た出汁に胡椒でアクセントをつけただけの逸品です。
ほんとうに美味です。
次は「なまこに似せたスープ」です。
これも前回も出ましたが、海草の粉を混ぜてくすんだ色にすることで見てくれもなまこに似せています。
感触はもちもちしていて、似て非なるものですが、酸味の利いた淡白なスープがとても味わい深いです。
次は「肉団子スープ」。
これは初物ですね。豚ひき肉の団子ときのこのスープです。
豚ひき肉団子といえば、中国では獅子頭と呼んで、好んで食べる人が多いですね。
いただきます。
おう、口の中でほろりと崩れ落ちるのです。
ごま油がスープにアクセントをつけてくださっています。
麗しいです。
「白身魚と春雨のスープ」は一見すると辛そうなのですが、実際にいただいてみると、そうでもなく、ピリ辛な程度で、揚げたにんにくの香りがとっても香ばしい逸品に仕上げています。
「鶏肉とクコの実のスープ」は鶏の上品な脂が染み出たスープをいただきながら、クコの実をかじると、実のなかから独特の甘みが染み出てきて、素敵なハーモニーを奏でてくれます。
「揚げた豚肉のスープ」は今夜、初めての茶色いスープでした。
いただくと、醤油をベースにしたスープに揚げ豚肉の旨味がぴったり合います。
「豚モツの辛みスープ」は表面に真紅の脂膜が張っており、「いよいよ辛いのがでてきたぞ」という印象ですが、いざ、食べてみると、辛さはさほどではなく、むしろ、濃厚なごま味のスープが明快な主張を示していて、印象的ですね。
「小豆ともち米の砂糖煮」は前回も出てきましたが、そのおはぎににた甘さが空太郎はお気に入りでした。
今回はトマトを刻んでトッピングに使っています。
中国らしい、彩の使い方でした。
(次回につづく)
都内人気中華「中国茶房8」探訪(4)これだけの名店なのに白酒品揃えは貧弱で落胆
(前回よりつづく)
安くてうまい中国庶民飯を堪能できることを確認できた中国茶房8さんでしたが、ひとつだけ残念なことがありました。
お酒です。
これだけの品ぞろえを誇るお店だから白酒もなかなかの数が揃っているに違いないと思うのが自然です。
ところが、ワクワクしながらメニューを括ってドリンクメニューにたどりついた空太郎は、いきなり顔が曇りました。
白酒はたった三種類、「二鍋頭酒」「茅台酒」「五粮液」の三つしかありません。
そして価格のところを見て、曇りは大雨に変わりました。
茅台酒=10500円!、五粮液=13650円!です。
ひえーー、べらぼうです。
池袋中華ならどんなに高い店でも8000円止まりですし、4200円で五粮液を出している知音食堂さんもあります。
さらにいえば、ディープ池袋でなくても、大体10000円未満が普通です。
これははっきり言ってぼったくりです。
二鍋頭は紅星で2080円で、これは池袋でも1500円程度で出している店もあるので、かろうじて許せる水準ですが、この紅星、北京では建設現場で働いている出稼ぎの方々が飲むレベルのもので、ただただ、辛いだけのアルコールです。
それでも、「白酒を飲んだことがない」という仲間のために、二鍋頭を一本頼んで呑みましたが、二本目を頼むわけもなく、黄色酒にシフトすることにしました。
こちらは5年物の女児紅で2480円、10年物の関帝で3780円と、ま、許容範囲の値段でしたので、まだ呑んだことがない関帝を注文しました。
いただいてみると、10年物としてはごくごく平均的な味わいでした。
うーーむ。料理の素晴らしさに絶賛したわけですが、酒の品揃えで中国茶房8さんの株価は下落、「すべてが満点という店はなかなかみつからないものだなあ」と嘆く空太郎でした。
◎お店データ
「中国茶房8赤坂店」
港区赤坂3-8-8フローラルプラザB1
℡03-6234-9788
24時間営業!
無休
★中国ディープ度2.0点
★のん兵衛の予算一人5000~6000円
都内人気中華「中国茶房8」探訪(3)巨大さそりに、さそり座の人も仰天
(前回よりつづく)
中国茶房さんは北京ダックを最大のウリにしていますが、ほかにも膨大なメニューがあって、四川料理やらなにやらいろいろあります。
とても名物料理を一度に食べきれるものではありません。
次回来る時は何を頼もうかなあとメニューをくくっていると、突然、空太郎の目になつかしい写真が飛び込んできました。
「さそり」です。
北京の山西料理の名店「晋陽飯荘」 でガシガシといただいて、そのさわやかな味わいに舌鼓を打った空太郎は「また、いつか食べてみたい」と願っていましたが、池袋のディープ中華でもお目にかかれずに残念な思いでいたのです。
そんな恋慕を抱いていたので、2080円というべらぼうな値段にもひるまず、仲間の抵抗を無視して注文いたしました。
やってきたのを見て仰天しました。
長さ5センチ、胴体は鉛筆程度の小さな黄土色のさそりさんが6匹額づく中央に、その5,6倍はあろうかという漆黒色のさそりさんが鎮座されていらっしゃるではありませんか。
北京でもこんな巨大なさそりは見たことがありません。
これはまさに女王蜂なら女王蠍(さそり)です。
うーーむ、中国茶房、なかなかやるな、です。
早速、皆でまずは小さなさそりをいただきます。
恐ろしそうに口にした仲間も「あれ、これしょっぱいだけじゃん」と拍子抜けの表情です。
そうでしょう、カルシウムの塊なだけですから。
北京で食べた時も胴体は空洞に近く、たんぱく質の味はほとんどしませんでした。
しかし、今回の巨大女王さそりなら、胴体の中にたんぱく質があるかもしれません。
どんな味するんだろう、と空太郎の好奇心が首をもたげてきました。
その女王さそりを仲間の一人のB女史がつまみあげて告白します。
「わたしいーー、さそり座なんです。共食いしちゃった」。
「じゃあ、この際、その巨大さそりも食べたら?」と仲間がけしかけます。
「そんな、こんな巨大なもの、丸ごとは食べられません」とB女史は言い切ると、女王様を解体にかかりました。
あえなく、さそりさんははさみ二つと胴体二つに分けられました。
「さそり座の女」は毒針のついた胴体下半身をゲットしました。
そして、上半身はなぜか(ってわざとかな?)空太郎のところにやってきたのです。
輪切りにされた胴体の中を覗くと、おお、量はわずかですが、蚕と同じような黄色の肉があったのです。
食べてみると、蚕に似た昆虫の臓物の味がかすかにいたしました。
うーーむ、これがさそりの味かあ、しっかりと脳みそにインプットしておかないとな、と神妙な顔になりながら、舌の上で肉をころがしたのでした。
(つづく)
都内人気中華「中国茶房8」探訪(2)北京ダックの前菜類は品揃えがすごかった
(前回よりつづく)
ハイレベルな北京ダックをいただきながら、並行して北京ダックの前菜類をいただきました。
これも重要なのです。
日本では北京ダックというと胴体の皮と肉を食うだけ、と考えられておりますが、実は中国の方々はダックさんを食べつくします。
中国茶房さんはなんと15種類もの前菜を提供してくれます。
しかもです、驚きの315円!!ですよ。
感動です。
早速、注文していきます。
まずはお約束の「鴨舌の醤油煮」です。
骨にこびりついた肉に醤油が十分しみこんでいて、こそげ落として食べます。
店によっては、しっかり揚げてあって、骨もバリバリ食べることができますが、それはできませんでした。
次に「鴨首の激辛煮」です。
直径三センチほどある丸太状の見てくれに、仲間たちはびびります。
「鴨の首だよ」というとますます引く人もいましたが、食べてみると、首の周りの肉もなかなかの味わいです。
でも、大きさの割りに食べるところが少なかったなあ。
「鴨心臓の香辛料和え」は香辛料が大量の唐辛子粉で和えたもので、その辛さは半端でなく、皆でヒーフー言いながらいただきました。
最後は「鴨砂肝の香辛料煮」が出てきました。
スライスされた美しいピンク色の砂肝はまるで高級ハムのような味わいでした。
こいつは酒が進むぞ、と我々はじゃんじゃんお酒を煽りまくったのでした。
(つづく)
人気中華「中国茶房8」探訪(1)北京ダックのうまさと手ごろな値段は都内随一
中国の庶民料理がいただける店は池袋のほか、御徒町、錦糸町などに集中しておりますが、都内の中心部に三店舗を展開している「中国茶房8」もなかなかディープで、しかも、安くて本場中国庶民飯が食えるお店です。
空太郎は北京に赴任する前に人に連れられていったことがありましたが、その時はコース料理だったので、特徴ある料理が少なく、あまり印象に残っていなかったのですが、中国に詳しくなって、再度、お店のウエブサイトを覗いて驚きました。
北京ダック料理が前菜を含めてわんさかあるではないですか。
メインの北京ダックは3680円です。
しかも、一匹1800グラムとはっきりと明記しているところが素晴らしいです。
いんちきはしないよ、という姿勢は中国らしくない(中国さんごめんね)です。
仲間を連れ立って、「赤坂店」に行ってみました。
階段を降りて地下一階のお店に入ると、中はとっても広く200人は入れそうなホールのようなお店で、店員さんはほとんどがひと目で中国人とわかる方ばかりです。
お客も2,3割は中国の方のようでした。
さて、早速、前菜でエンジンをかけつつ、鴨さんが焼きあがるのを待ちます。
30分余りして焼きたてを料理人さんが運んできました。
彼は我々のテーブルの隣の調理台に黄金色に輝くダックさんを置いて、それを捌きだしたのです。
結構です。
このパーフォーマンスがあってこその北京ダックです。
池袋のディープ中華屋さんはどこもこれをやってくれないのですよ。
北京の名店、全聚徳の東京店では当然やりますが、ダックの価格は6980円です。
割安の値段できっちりショー的要素も見せてくれるのはうれしいです。
さて、切り分けられた鴨肉がやってきました。
仲間たちには「最初は、なんにもつけずに食べてみて」と頼みます。
焼きたての肉を頬張ります。
うーーん、なかなかの味わいです。
肉の色合いもいいし、皮もそれほど厚くなく、しっかりかみ締めるとダックの脂がにじみ出てきて、それが肉と素敵なハーモニーを奏でてくれます。
「へえ、ダックって、なんにもつけなくても、こんなにおいしいんだ」
「初めて食べるけど、絶品だ」と仲間が次々と喜びの声を上げます。
空太郎も思わずにんまりです。
途中から「タレをつけて食べたり、荷葉餅に巻いて食べてもいいよ」と空太郎が解禁しても、すっかり「素の味」が気に入った仲間たちは大半をそのままのうっすら塩味で楽しんでおりました。
残った鴨肉を細切りにして、にんにくの茎ともやしをあわせた炒め物もまずまずのおいしさでした。
それに比べると骨を出汁にした白菜の塩味スープはちょっと平凡なものでしたが、この価格でこれだけやってくれれば、「東京で北京ダックを食べるのなら、中国茶房がいち押し」ということになるかもしれないなあ、とひとりごちる空太郎でした。
(つづく)





























































