以前、私が事務局を担当していた
大阪大学臨床栄養研究会からのお知らせです。
これは、阪大の臨床系の医局が持ち回りで
毎月違うテーマで講演を行い、
医療関係者や一般の人たちに知識を深めていただこうというものです。
もう、30年は続いているでしょうか?
ぜひ、興味のある方はご参加くださいね。
なお、毎月のお知らせをメールにてご希望の方は、
私までご連絡いただければ、登録させていただきます。
お名前、所属先などを書いて、下記アドレスに





-サルコペニア予防・改善を目指して-
今回は、味の素株式会社 イノベーション研究所 フロンティア研究所
健康栄養研究グループ 小林 久峰 先生によるご講演です。
多くの方々のご参加をお待ちしております。
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加齢に伴って生じる骨格筋量の減少(サルコペニア)は、筋力の低下を来たし、
高齢者の日常生活動作や身体活動能力を障害する。
サルコペニアは高齢者の虚弱や要介護となる原因となりうるため、
その対策が必要とされている。
サルコペニアに見られる骨格筋の減少は、筋タンパク質合成量が分解量を下回ることによって生じる。
従って、高齢者の骨格筋タンパク質の合成を促進することができれば、
サルコペニアの予防・改善が可能になると考えられる。
我々は安定同位体トレーサー法により、高齢者の筋タンパク質合成促進には、必須アミノ酸の
摂取が重要であることを確認し、さらに、必須アミノ酸の中で特にロイシンの含量を高めたものが
より効率よく高齢者の骨格筋タンパク質合成を引き起こすことを見出した。
このロイシン高配合の必須アミノ酸を、健常高齢者が摂取することにより、
除脂肪体重と筋力が増加すること、歩行速度などの身体運動能力が改善することなどを認めている。
さらにサルコペニアが顕在化している後期高齢女性においても、
筋量と身体運動能力が改善することを確認した。
必須アミノ酸、特にロイシン高配合の必須アミノ酸の摂取は、
効率良く高齢者の骨格筋タンパク質の合成を促進し、有効なサルコペニア対策になりうると考えられる。
次回、第322回CNCは、免疫アレルギー内科 田中敏郎先生のお世話で
平成23年11月14日(月)に開催予定です。



