第314回 大阪大学臨床栄養研究会(CNC) | 美的生活アンチエイジングライフ♪〜アラフィフ美肌管理栄養士

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♪ 食と美と健康と・・♪美的・美肌管理栄養士 岩田 恵子
アラフィフ女性の健康に美しく生きるコツをお伝えいたします。

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以前、私が事務局を担当していた
大阪大学臨床栄養研究会からのお知らせです。
これは、阪大の臨床系の医局が持ち回りで
毎月違うテーマで講演を行い、
医療関係社や一般の人たちに知識を深めていただこうというものです。
もう、30年は続いているでしょうか?
ぜひ、興味のある方はご参加くださいね。

なお、毎月のお知らせをメールにてご希望の方は、
私までご連絡いただければ、登録させていただきます。
お名前、所属先などを書いて、下記アドレスにラブレターくださいね。

ラブレターparis*paristyle.net (*を@に変えてくださいね!)



バラ 日 時: 平成23年2月14日(月) 18:30~


バラ場 所: 大阪大学医学部 講義棟2階 B講堂 (吹田市山田丘2-2)


バラテーマ: 『腎疾患診療における新しい栄養管理の提言』




国立病院機構大阪医療センター腎臓内科伊藤孝仁先生によるご講演です。
多くの方々のご参加をお待ちしております。


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進行性腎疾患に対する栄養管理では、今もって低蛋白食による腎機能低下の抑制が中心である。
異なる視点から新しい栄養学的アプローチを開発する必要があるが、今回は自験例に基づいて、
腎機能低下抑制と腎疾患合併症管理にまつわる2つの話題を提供したい。
 レチノールは正常の腎発生に必須な物質である。また、筆者は、阪大時代に、
レチノールが欠乏した成体ラットでは糸球体上皮細胞の自己修復能が障害されることを
見いだしていた。ひとつめの話題はヒト腎疾患とレチノールについてである。
佐賀県のある地域において食事調査と共に健常な住民健診者を5年間追跡し、
日本人平均腎機能低下速度を越えて腎機能低下した者と、そうでない者とを比較した。
血圧・性・喫煙・血糖値・脂質プロフィール・総カロリー摂取や蛋白摂取量に差はなかったが、
レチノール当量(レチノール、レチノイド、カロチノイド)摂取量には差を認めた。
腎機能低下のオッズ比は体重補正レチノール当量摂取の低分位から順に1 (ref)、
0.33 (95% CI: 0.14-0.74)、0.30 (0.13-0.67)、0.23 (0.09-0.51)で、
レチノール当量の摂取不足が加齢に伴う腎機能低下に関与する可能性があるという、
動物実験に見合う結果となった。同時に、世代別摂取量比較では若い人ほど
レチノール当量の摂取が少ない傾向も示された。

 ふたつめの話題はCKD(慢性腎臓病)患者のリン摂取量に関する内容である。
透析患者では血清リン濃度が低値すぎる、あるいは高値過ぎると生命予後が低下する。
また、リン摂取量は保存期CKDの腎機能低下速度に関わることも示唆されている。
それにも関わらず、実践的なリン摂取量評価法が未確立のために、
摂取量実態調査も食事介入も実際にはなかなか実施困難な状況にある。
そこで、筆者は、個人のリン摂取量を簡便に調査すると同時に、結果を対象者にわかりやすく
フィードバックするためのリン摂取量評価ツールを開発し、リンビンゴと命名した。
リンビンゴによるリン摂取量評価は、既存の食事調査法であるSQFFQ(摂取食品頻度調査)法や
BDHQ(簡易型自記式食事歴法質問票)法と比較して実用に耐えうる相関を示した。
リンビンゴによる調査結果の個人内CVは26.0%と、厚労省調査による
健常人リン摂取量個人内CV 23.6%とほぼ同等であり、個人指導ツールとして
リンビンゴによる評価が少なくとも実用レベルで妥当と示唆された。

維持血液透析患者を対象にリンビンゴを連日2回行い、その前月と施行後翌月とで
透析前血液検査データを比較したところ、血清リン濃度の有意な低下を認めるとともに、
不適切に高値な、あるいは低値な患者の数も減少した。すなわち、リンビンゴは
透析患者のリン摂取量を適正範囲に誘導するために役立つ可能性が示唆された。
一方、リンビンゴを用いて透析患者のリン摂取量と栄養障害リスクを評価したところ、
リン摂取量が多いほど透析前血清Alb値は高く、かつ1年前からの血清Alb値増加幅が
大であることが判明した。そこで、長期透析で血清Alb値を低下させない
リン摂取量閾値を求めたところ、551mg/dayが得られた。
透析患者のリンビンゴ使用感は、簡単にできた19% / 普通54% / 難しい24%で、
回答所用時間は63%が10分以内となっており、非常に使いやすい設計である。

 以上、腎疾患治療におけるレチノールとリン摂取量管理の2点を今回の話題提供としたい。





次回、第315回CNCは、内分泌・代謝内科 船橋 徹先生のお世話で
平成23年3月28日開催予定です。





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