ヒメイワギボウシの見分け方 Identification of H. gracillima | 温泉とギボウシ・・・ときどき猫

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ヒメイワギボウシは 高知県と愛媛県 小豆島に 自生している

渓流岸の岩岸で 水分豊かな環境に好発する

滑床で 根を水に漬けて自生していることも多い
 

韓国の小島にも 自生しているとされるが 日本の本種との異同は 実物を見ていないので わからない


ヒメイワギボウシは その学名を Hosta gracillima といい 

その種小名は  「 優雅で細い 」 という意味

スレンダーな花が ぐっと広がるあたりに 由来している

藤田博士(1976)は H. longipes var. gracillima として イワギボウシの変種としているが

ここでは 形態の違いから 種として扱う 



それでは ヒメイワギボウシ 同定のポイント


① 『 葉は小型 卵披針形~披針形 側脈数は2~3本 』
  『 葉縁は 波打つ 』
  『 葉は厚手 葉裏は著しく輝く 』

高知県産
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愛媛県産
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葉の形状は 様々 

高知県産の個体は オトメギボウシに似ているが 花茎に稜がないので 区別できる


② 『 葉は小型で 葉身長は10㎝以下  葉裏脈上は ざらつかず滑らか 光沢が著しい 』


③ 『 蕾は 独特な櫛状 苞は 開花時には萎れて 茶色に変色  花茎に稜はない 』

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細い苞が直線的に真上に伸びて 蕾が櫛状 これは ヒメイワギボウシに見られる 特異的形態 

ただし この特徴を記述している文献を 見たことがないのが 不思議 ・・・


④ 『 花被は紫色 脈が明瞭に入る 花被裂片は 大きく反って拡がる 』

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花被裂片の融合が浅く 裂けて咲く点は 祖形的形態

韓国産の ラエウィガータや インゲリーにも 見られる特徴で 

ヒメイワギボウシを イワギボウシの同じグループとする分類には 甚だ疑問がもたれる


⑤ 『 花期は10月 』

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細筒部から 裂片が急峻に反り返り 雄蕊と雌蕊が 突出する

9月下旬~10月 という花期も 7月に咲くオトメギボウシと見分ける 良いポイントとなる



時に ヒメイワギボウシの名で オトメギボウシが 販売されていることがありますので ご注意ください

また 四国の限られた場所に 点在 ・ 局所分布 とされていますが 

もしかしたら まだ知られていない自生地が あるような気がしてなりません 

お見かけの方は 是非是非 コメントにて ご連絡下さいね !