この記事の前後だけアクセス数が跳ね上がって、内心ギョッとしています
同時に、上記の記事に対して負のリアクションがいくつか重なりました。
※コメントでご意見下さった方は、皆さん常識的な内容ばかりでしたよ!
息子の風邪
学期末の激務
同僚の先生のお子さん(息子と同世代)の死
芸能人の自殺
などなども相まって、なかなかにメンタルが抉られた一週間でした。
分かってはいましたが…
・教員目線の親御さんの愚痴
・他害、服薬、施設などのセンシティブな話題
というのは、注目(と負の反応)を集めるのだなぁと…。
アメンバー限定記事でぐちゃぐちゃと愚痴を書いたかと思えば、
擁護して下さった方を見つけて元気をもらったり、
アメ限記事を消したり、
かと思えば、まだモヤモヤしていて今回の記事を書いたりしています。
私は、滅多なことでは自分のクラスの子に服薬を勧めないです。
勧めたくもないです。
ぶっちゃけ、めっちゃ嫌ですよ。
どストレートに言えば、
「お宅のお子さん、向精神薬飲んだ方がいいですよ。」
ってことですよね。
こんなん伝えるの、絶対嫌に決まってる。
これ嫌なの、私だけじゃないと思います。
中には抵抗が薄い人もいるんでしょうけど、嫌なのが大多数だと思います。
普通に嫌でしょ。教師じゃなく人間として。
それでも勧めなければならない時があります。
不本意ですが。
服薬を勧める状態を、超大雑把に10段階くらいに分けると
① 家族にしか影響がない状態
不眠、家族のみへの他害など
② 「落ち着きがない」とか言われやすい状態
離席、多動など
③ 本人が苦しい状態
自傷、異食、感覚過敏など
④ 本人の命が危ない状態
強い自傷、逃走など
⑤ 周囲に迷惑を掛けている状態
大声、強めの問題行動(弄便、物の破壊)など
⑥支援者への他害(弱)
傷やアザが残らないくらい
⑦支援者への他害(強)
傷やアザが残るくらい
⑧友達への他害(弱)
傷やアザが残らないくらい
⑨友達への他害(強)
傷やアザが残るくらい
⑩全ての人に対する無差別な他害
屋外で通行人にもやるくらい
とかかなぁ。
私がパッと思いつく限りでは。
(他にもあるかもしれない。)
※
環境調整、視覚的支援、その他考えられる方策をやり尽くした結果、それでも出てしまう行動について挙げています。
「薬じゃなくて、別の手段で…」
というのは、今回の話題に限っては当てはまらないことをご承知おきください。
私は極力薬を勧めたくないんです。
めっちゃ嫌なんです。
その上で申し訳ないですが、
⑥支援者への他害(弱)
⑦支援者への他害(強)
⑧友達への他害(弱)
⑨友達への他害(強)
⑩全ての人に対する無差別な他害
は、お薬のお話を親御さんにさせて頂きます。
「支援学校の教師という仕事を選んだんだから、⑥⑦は我慢しろや!」
という方もいるかもしれませんが…。
家庭では、夫婦間の暴力を見せることも虐待の一種だと言われていますよね。
同様に学校でも、子どもが教師に暴力を振るうのを見せるのも、他の子にとっては虐待なのでは…?と個人的には思っています。
服薬を勧める際、
「学校で手が出てしまうんです。」
という説明だけでは、親御さんは納得できないですよね。
「何か原因があるんじゃないか。」
「先生のやり方が悪いんじゃないか。」
「相手の子が悪いんじゃないか。」
「薬以外にもやりようがあるんじゃないか。」
愛する我が子のために、色々なことを考えると思うのです。
なので私は
・いつ
・どのような状況で
・なにがきっかけで
・何分くらい続いたか
・外部要因はあるか(気温、湿度、気圧、音、光、匂い、感触その他)
・内部要因はあるか(睡眠、食欲、排便、体調、疲れ、フラッシュバックその他)
・防ぐためにどのような支援をしたか
などなど、
数週間から1・2ヶ月は記録につけて明確にし、親御さんに見せています。
「かえってグサッと刺さってたらごめんなさい」としか言えない…。
ただね。
「副作用や依存性が心配だから」
「その子らしさがなくなるから」
「薬以外の方法で解決してほしいから」
「太らせたくないから」
「だからうちでは、飲ませないことにしてるんです。」
このフレーズは、仕事柄何回か聞きました。
その度に、かなりモヤっとします。
あのですね、
多動で落ち着きがない。
あらゆる支援も効果がない。
↓
担任から薬を勧められる。
↓
副作用や依存性が心配だから、
その子らしさがなくなるから、飲ませない。
これは分かるんです。
理解できる。
あとは、
・他の疾患の薬も飲んでいるから、飲み合わせ的に向精神薬は飲めない。
・既に体重に対する上限量を飲んでいる。
・色々飲んだが合うものがなかった。
とか。
私が納得できないのは、
他の子に頻繁にケガをさせている。
あらゆる支援も効果がない。
↓
担任から薬を勧められる。
↓
副作用や依存性が心配だから、
その子らしさがなくなるから、飲ませない。
これはぶっちゃけ「はあ?」と思ってしまいます。
親御さんも、考えて考えて出した結論であることは重々承知の上です。
重々承知の上で、恐れながら言わせてもらえば、
"他の子のケガより、我が子の体調や個性が優先"
ってことですよね。
これは、価値観の相違としか言えないです。
私は、
「我が子が他害をするくらいなら、他の子から他害を受ける立場の方が、まだ気持ち的にはマシかもしれない。」
(いやどっちも無いに越したことはないですけどね。)
とか思う人間なので…。
母親失格かもしれないけど、そこまで我が子ファーストにはなれないなぁ…。
あと、
「かえって酷くなった子も"いっぱい"いる」
ということを仰る方もいます。
これについては、私は懐疑的です。
もちろん、薬が合う合わないはあると思います。
でもそれ以上に、
「飲ませたくない」
と感じている親御さんって、合わなかったケースを印象深く覚えていますよね。
"確証バイアス"でしたっけ?
心理学とかあんまり詳しくないから自信ないですけど…。
私の勤務する支援学校は、県内では一番の大規模校です。
全校生徒、結構な大人数です。
(と言っても田舎県なので、都内の支援学校とかには遠く及ばないとは思います。)
全校生徒のうち、5分の1くらいが向精神薬を飲んでいます。
飲んでかえって状態が悪くなったと聞くのは、片手でで数えられるかどうかくらいです。
そしてそういう子は、まともな医者にかかっていれば、薬の種類が変わります。
うちの支援学校だけが特殊なわけではなく、他の支援学校でも大差ないと思うんですけどね…。
これを、
「かえって酷くなった子も"いっぱい"いる」
ととるかどうかは主観でしかないですけど…私の主観では"いっぱい"とは感じない。
ここでは触れてないですけど、同様の考え方で
「放デイに長く預けると子どもが荒れることが"多い"」
「施設に入ると子どもが荒れることが"多い"」
にも異を唱えたいです。
あんまり家族を追い詰めるようなことを言うなよ。
なんだか前回の記事が
「薬と施設を推奨してる」
「親の気持ちが分かってない」
みたいに思われがちみたいなので、ついカッとなってしまいました。
後から見返したら暑苦しくて恥ずかしい記事なんだろうなぁ…。
そのうちしれっと消したり直したりするかもしれません。