皆様、こんばんは。
今夜は、11月5日(土)に採集した貝化石をご覧頂きたいと思います。
【右殻】
イタヤガイ科
和名:ハンザワニシキ学名:Chlamys cosibensis hanzawae(Masuda,1959)
殻長:36.43mm
殻高:39.61mm
産地:栃木県那須郡那珂川町吉田
産出層:荒川層群 大金層
時代:新生代 新第三紀 中新世中期
特徴:殻は小型で亜円形。前耳は後耳より大きく、足絲湾入が明らか。膨らみはやや弱い。右殻は20本の細い放射肋と肋間肋があり、深い溝で分けられた4本の放射肋の束にまとままる。コシバニシキ【Chlamys cosibensis (Yokoyama,1911)】の祖先型で、小型で丸い殻、良く膨らんだ右殻で区別されている。
化石で採集されている場所が意外と多く、秋田県(須郷田層)・宮城県(茂庭層)・石川県(七尾層)と東日本においては広範囲に生息をしていた模様である。
※学生版日本古生物図鑑、日本化石集33〔日本の新生代ホタテガイ類化石〕を参考にして同定しました。
【吉田貝層で採集したChlamys属三種類を比較】
右側 : オオツカカミオニシキ
中央 : ミヤトコニシキ
左側 : ハンザワニシキ
【オオツカカミオニシキ周縁部の拡大画像】
【ミヤトコニシキ周縁部の拡大画像】
【ハンザワニシキ周縁部の拡大画像】
大きさは、ほぼ同一で全て右殻で比較をしてみました。こうして三種類を比べてみると放射肋の違いが良く解りますね!
ちなみに吉田貝層では、オオツカカミオニシキが圧倒的に多産しています。
ミヤトコニシキ・ハンザワニシキ・オオツカカミオニシキの採集割合は、1対1対15ほどでした!
次回の更新も吉田貝層の化石です。