下総層群 東谷層の化石【ナガウバガイ】 | 関東化石採集の旅

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皆様、こんばんは。
関東地方は3日連続で雨が降り続いています。さすがに気温が低くて半袖で外を歩くと風邪をひきそうです!
明日は晴れるかな?

さて、今夜の化石は前回と同じバカガイ科の二枚貝です。パッと見は前回のバカガイに良く似ていますが良く観察をすると微妙に違いがあります。



【第1標本】

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バカガイ科
和名:ナガウバガイ
学名:Spisura polynyma(Stimpson,1860)
殻径:63.25mm
殻高:46.75mm
産地:千葉県君津市
産出層:下総層群 東谷層
産出頻度:普通
特徴:殻は亜三角形で大型。殻質は薄く、膨らみはやや弱い。殻頂は背縁中央よりやや後方へ寄る。殻表はほぼ平滑。
現生種は、銚子以北の潮間帯下部~水深110mの砂底に生息。





【第2標本】

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殻長:57.85mm
殻高:40.01mm
産地・産出層・産出頻度は同上


※この産地のナガウバガイは、全体的に小型が多いです。これが成貝か?幼貝なのか?良く分かりません。
本来のナガウバガイの成貝は100mmに達します。






同じ産地から産出した『バカガイ』と比較をしてみます。


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上:バカガイ
下:ナガウバガイ

※殻頂の位置が微妙に違います。ナガウバガイは、やや後方に寄った形状になっています。また、バカガイより膨らみが弱く平べったい感じです。




千葉県内の更新世化石産地で、このナガウバガイが普通に採集できたのは、この産地が初めてです。印旛沼周辺の露頭からは滅多に採集できる種類ではありません。