大桑層の化石【 アラスジサラガイ 】 | 関東化石採集の旅

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新年、明けましておめでとうございます。
本年も貝化石マニアの集い、当ブログへの訪問・コメントを宜しく御願い致します。



【静岡県静岡市清水区三保】

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三保の松原(世界遺産)から、富士山を望む!

大晦日に続き、元旦の清水も晴天でした!初詣は三保神社に行きましたが、物凄い混雑に撮影もままなりませんでした。(本日は埼玉からの更新です。昨夜、帰宅を致しました。)
正月の三ヶ日も終わり、明日から出勤の皆様が多いのでは?
長い年末年始の休みも終わり、私も明日から仕事です!
(T_T)


さて、本日は昨年の11月末に採集した金沢市大桑層の化石です。『大桑層の化石シリーズ』は、もう暫く続きます。
また、今夜からは現生種が続きます。




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ニッコウガイ科
和名:アラスジサラガイ
学名:Megangulus zyonoensis( Hatai&Nisiyama,1939 )
殻長:86.65mm
殻高:48.87mm
産地:石川県金沢市大桑町(犀川左岸)
産出層:大桑層
産出頻度:多
特徴:殻は前後に長い長楕円形で大型。殻質は厚質。膨らみは弱い。後端は尖る。殻表はやや不規則な強い同心円脈で覆われる。
現生種は銚子、北陸以北、北海道、サハリン、カムチャツカ半島の水深10m~60mの細砂底に生息。



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ニッコウガイ科
和名:サラガイ
学名:Megangulus venulosa( Schrenck,1861 )
殻長:77.70mm
殻高:42.73mm
産地:千葉県市原市瀬又
産出層:下総層群 藪層
産出頻度:多
特徴:アラスジサラガイに形状は類似するも殻表の同心円脈が規則的であり、短い放射状のクラックがある。
現生種の生息地域と同じだが、生息水深は潮間帯下部~水深20mの砂底であり若干の違いがある。





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ニッコウガイ科
和名:サラガイ
学名:Megangulus venulosa( Schrenck,1861 )
殻長:91.68mm
殻高:56.15mm
産地:千葉県印西市山田
産出層:下総層群 木下層
産出頻度:多




【アラスジサラガイとサラガイを比較】

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形状が類似種しているので、並べても違いが良く分かりません。





【大桑層産 アラスジサラガイ】

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※同心円脈の間隔が不規則で密です。


【藪層産 サラガイ】

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【木下層産 サラガイ】

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※同心円脈の間隔はほぼ等しく均等です。アラスジサラガイに比べて間隔が広いです。



上の同心円脈の拡大画像により、【アラスジサラガイ】と【サラガイ】の違いは、お分かりいただけたと思います。




本日は、ここまでです。
関東地方の第四紀貝化石を採集している皆様には『サラガイ』は、お馴染みの二枚貝ですが類似種も存在することを頭に入れておいて頂ければ幸いです。