大桑層の化石【チカガワイシカゲガイ】 | 関東化石採集の旅

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皆様、こんばんは。
関東地方は良い天気が続いています!
17日(土)は、夏樹さんと2人で鋸南で化石採集をしてきました!
いつもなら【 三浦層群 千畑層の化石? 現地報告 】の記事で更新するところなのですが、夏樹さんの余りに豪華な成果に凹んでしまい、とても記事を書く気になりません。(私の成果はショボイです。(>_<))
なので、大桑層の記事で御茶を濁したいと思います。


本日の化石は、前回の『オンマイシカケガイ』の類似種です。
化石採集の初心者では、同じ種類と勘違いするかも知れません。
しかし、良く観察すると『オンマイシカケガイ』とは別種であることが判断できますので、その判断材料について解説をしたいと思います。




【第1標本】

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ザルガイ科
和名:チカガワイシカゲガイ
学名:Clinocardium chikagawaense (Kotaka,1950)?
殻長:63.36mm
殻高:61.35mm
産地:石川県金沢市大桑町(犀川左岸)
産出層:大桑層
産出頻度:普通
特徴:殻は亜円形で中型。比較的厚質だが脆い。殻頂は前方に位置し、良く尖る。殻表は強い三角形に尖った放射肋と細かな成長輪で刻まれる。放射肋の本数は38~39本。肋と肋間の幅はほぼ等しい。

※この1個体だけしか、まとも?な標本は獲られなかった。中央の大きな穴はクリーニング中に腐って崩れた部分。




【第2標本】

イメージ 4


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殻長:63.22mm
殻高:56.86mm
産地・産出層・産出頻度は同上
※みたらしさんから、頂いた標本です。
私が採集した標本より立派です!(^-^)
みたらしさん、ありがとうございます。
m(_ _)m



【チカガワイシカゲガイの放射肋拡大画像】

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※放射肋は成長輪と交わる部分が瘤状に盛り上がります。また『オンマイシカケガイ』と違い、放射肋に高さがあるため、肋間は放射肋とほぼ等しい幅の深い凹状の溝となります。



【オンマイシカケガイの放射肋拡大画像】

イメージ 3


※『チカガワイシカゲガイ』と違い、肋間は狭く、放射肋の断面は低い蒲鉾型です。成長輪は所々が明瞭に現れる構造です。



今日は、ここまでです。
また、次回も大桑層の化石で更新予定です!
お楽しみに!(^_^)ノ