MOON -10ページ目
溢れる溢れる
言葉にならない言葉たちが
私の頭から零れ落ちていく
さようなら
本当はとっくに忘れていた筈の記憶
フィルムのような並びをして
スローモーションで再生されていく
その先のシュレッダーで粉々に
さようならさようなら
どうして誰も教えてくれなかったのだろう
いつか壊れてしまう事を。
そしたら私は
沢山の物を得ようとはしなかったのに
誰かを深く愛したりしなかったのに
壊れてしまう失ってしまう
生きているうちにあと何回
それを繰り返すのだろう
壊れたものは直らない
去った人は戻ってこない
大切にすればするほど
大事にすればするほど
手の中から零れ落ちていく瞬間が
怖くて苦しい
溜まる吸殻と増える溜息
誰かが私を嘲笑う
君の夢は期限切れだと
朝がきて夜がきて
朝がきて夜がくる
寂しいと声に出しても
誰かに届くわけではない
分かってる分かってる
嘆くだけでは変わらないこと
走り出さねば変わらないこと
全部全部分かってる

