教え、伝える愉しみ ー 「オーケストラ・クラス」 | ​ 観るチカラを、生きる糧に。 ー SCREEN(私設)研究所

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観る映画が、あなたの、わたしの、人生のヒントになる。
ここは、SCREEN(私設)研究所。

潜在数秘術×映画で
「観る」ことと心の関係を
映画を通して読み解いていきます。

予告編を観た時

「パリ20区、僕たちのクラス」を思い出し。

あれは国語の先生だったけど

こちらは音楽ね^_^




(あらすじ)

パリ19区にある小学校へ音楽教育プログラムの講師としてやってきたヴァイオリ二ストのシモン。音楽家として行き詰まったシモンは、気難しく子供が苦手。6年生の生徒たちにヴァイオリンを教えることになるが、たちまち自信を喪失してしまう。

しかし、クラスの中でひとり、才能を持った少年アーノルドと出会ったことをきっかけにシモンの人生が再び動き出す。

(中略)失敗や経験を重ねながら音楽をとおして少しずつ成長していく子供たち。そんな彼らに向き合うことで、音楽の喜びを取り戻していったシモンは、生徒たちと共に一年後に開かれるフィルハーモニー・ド・パリでの演奏会を目指していく

(公式サイトより)

http://www.orchestra-class.com/


☆☆☆☆★



音楽家として 道を失いかけている男

かつて熱心に教えた娘とも うまくいかなくなっている


子ども相手に 教師となるが

“バイオリンを演りたい大人”のように

簡単にはいかない

悪口雑言の悪ガキに 思わず掴みかかる始末




一方 クラスを外から覗いていた子、アーノルド

ヴァイオリンに触れたくて触れたくて 教室にこっそり入り込み 子どもらと喧嘩になる


晴れてクラス入りを許され ヴァイオリンを手にすると

早く弾きたくて弾きたくて 見つけるのがYouTube動画、ってところが 今どきだけど

習い始めのヴァイオリンが “騒音”扱いなのは 昔も今も変わらないw




彼は家の屋上に登る

街で クラスで 家で 感じる不自由さも ここにはない

遠くにエッフェル塔を望む パリ19

友は猫だけ




★★★★




この屋上のシーン観て「YAMAKASI」が浮かんだわ♪

街の中で 空に一番近い場所を 自在に走り回る男たち^_^




ヴァイオリンという自由を得て

才能を開いてく子と


仲間からの ツアーの誘いに飛びついたが

演奏家としてステージに立つが

なぜか喜べない自分に 戸惑う男




演奏家としてのやりがいよりも

思うようにはいかない 子どもらと

ヴァイオリンを弾く愉しみを見出した男は

「演奏会でのスタンディング・オベーション」をゴールにする





☆☆☆☆★




フランス映画は

ファッションに代表される華やかさと

違う言葉とお国柄の間で交わされる

笑いと 

この映画のように

演技もバイオリンもド素人、をブッ込んでくる無謀さが好き♪

(「パリ20区、僕たちのクラス」もそうでした^ ^



出来る子の“出来ない演技”より

出来ない子の“出来ない本音”の方が

よっぽど染みるし


そんな子らが“出来るように”なった時に立ち会う方が

ずっとずっと、感じるものが大きいのだ^ ^




フィルハーモニー・ド・パリのステージで

子どもたちに混じって ヴァイオリンを構える彼の やわらかな笑顔は

新しい歓びを 見つけた人の顔




映画では描かれないけれど

彼は ステージを降りた後も

教えることを 選んだかしら?






公式サイトより

http://www.orchestra-class.com/


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