映画という名のトリビュートー「ブルーに生まれついて」 | ​ 観るチカラを、生きる糧に。 ー SCREEN(私設)研究所

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ここは、SCREEN(私設)研究所。

潜在数秘術×映画で
「観る」ことと心の関係を
映画を通して読み解いていきます。

予告編を観て
うわー、コレ絶対観るわ。
…と思った
「ブルーに生まれついて」



「シーモアさんと、大人のための人生入門」を監督したイーサン・ホークが
50年代のウエストコースト・ジャズを代表するトランペッター
チェット・ベイカーを演じています。



こう言っては何だけど
充分おっさん(といっても良いお年よね)のくせして
あの、女の子みたいな
か細いささやき声^^

…ジョアン・ジルベルトに影響を与え
ボサノヴァ誕生の一因になったのだとか。




これね!
確かに、似てる^_^




この映画、ラストに思わず




…おおおぉイ!
選ぶのはそっちかよ!



・・・と、ツッコミの一つや二つ
いや三つ四つ、まとめてツッコミたくなったのですが




そっちじゃなく
こっちを選んでいたら、なー

すべてを失った男
再起をかける彼を支えた女

いや〜これぞ美しい愛の物語
「愛こそはすべて」ですよね〜
よかった良かったハッピーエンド万歳!
・・・なーんていうことになるんだろうけど

…んなわけないわね^_^





日本生まれの日本育ちじゃ
ドラッグに溺れ
すべてを失ったミュージシャンが
再起をかける姿
・・・というのは
それだけでも浮世離れした話というか

観てるこっちが現実味を感じにくくて
話がどう転ぼうとも
あーそれもアリなのね…ぐらいにしか感じられないのだけど

予告編の、イーサン・ホークが披露している歌声に
ただ褒め称える、賛美する映画ではないな、と^_^
彼の、チェット・ベイカーへの愛情を感じたのよね。



イーサンの言葉
「彼は沢山の問題を抱えた人間だった
 そういう人を、愛情を持って演じたかった」




ほとんど、
まるで好きな音楽家の曲を
敬愛しトリビュートする音楽家みたいじゃないですか。

演技でもって、映画でもって
トリビュートしてるようなね^^



僕の変てこな恋人
君は僕を心から笑顔にさせる

笑っちゃうような容姿
ギリシャ彫刻には負けるし
写真映りも最悪
口を開いて出てくる言葉は
知性的でもない


でも変わらないで
僕を好きなら
ずっと変わらないで
そばにいて




ほんと、このシーンのとおり
歌ってるとおりで^_^

チェットは恋人へ向けて歌っているけど
演じるイーサンが
チェットに向けて歌っているようにも聞こえるね

歌ってる歌詞そのまま
変わらないで、とね^_^




どんな男性の中にも
情けない部分てある。
…もちろん、女にもある^_^

とことん、どうしようもなく
心底情けない男ってのも
世の中にはいるもので。



チェット・ベイカーファンには
怒られそうですが(・_・;



でも好きなのよ。
あのか細い声も
トランペットの音色もね。




変わらないで。という言葉は
敬愛のコトバでもあるのね^_^







彼の数字は

11-7-3

天然の探求は模索の道

迷い道も多め。




それも、数の仕合わせ。




★★★☆☆



《かずの葉の庭》主宰

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