窓の外はモノクロの景色
遠くに蒼い星
ここは月
———地球上で枯渇した燃料エネルギーの代わりに人類が見つけた
クリーン燃料ヘリウム3
月の裏側へ
ルナ・インダストリーズ社より
たった一人派遣された男は
採掘したヘリウム3を
地球へ送り続けていた
衛星が故障したせいで
地球とは直接交信できず
話し相手はコンピューターだけ
3年の契約期間がもうすぐ終わる
・・・家族からのメッセージに目を潤ませ
地球に帰る日を心待ちにしていた
そんなある日
彼は事故を起こす
治療室で気がついた時
枕元に自分と同じ顔を見る
自分ひとりの筈のこの月に
なぜ人がいる?
しかも自分そっくりな・・・
話し相手
“ガーティ”の声が妙に近しく感じられて
エンドロールにケビン・スペイシーの名を見つけニヤリ。
明かされていく秘密
というか
気づいていく秘密
といった方がいいか
切ない。
激しい頭痛を覚えた頃から
会社の指示も
妻のメッセージも
ガーティも
何故かすべてが
怪しく疑わしく見えてくる。
そしてもうひとりの自分(!?)
この怪しさ加減、ヒッチコックみたいだ。
音楽も
静かに
淡々と
でも何故か煽られるような。
地球へ帰りたい
と切望していた男が知った、自分の運命。
できなかった筈の地球との交信で、疑いようのない事実を知った時、男が選んだものは・・・
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↓淡々としたピアノ。
疑い、絶望し、決意のあとには何故か、微かな希望さえ感じるような、そんなピアノ。
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