たったいまなにかをすることによって過去を変えられるとしたら?
そして過去を変えることによって、未来もおなじように変わるとしたら?
いつか、映画になってくれたらな、と思う。
本当に「ダメダメな」男二人が、失っていた自分本来のパワーを取り戻していく話。
自信も情熱も
自分というものさえ持ち合わせていない
からっぽの貝殻・・・それがパット。
酒とドラッグに溺れ
「世界が足もとからくずれ落ちそうになってるような気がするんだ」
というピーター。
ある日、二人は新聞の個人広告を目にする。
見つけものー戦士の情熱ー
はるかなる過去のどこかで失われしもの
その返還を要求する方、早急に会いにこられたし。
・・・なんとも奇妙な文面に惹かれたパットは、広告主に会いに行く。しかし
「あなたに教えられることはありません」
と断られるだけ・・・それでも、何かに憑かれたようにパットは扉をたたき続けた。
「すいません
自分が何を望んでいるのかわからないんです」
・・・初めてまともに交わす会話にしては、かなりヘン。
それでも、
自分が何を望んでいるのかわからないということがわかった
それが、扉をひらいた。
広告主ーガースに言わせれば、二人はこうだ。
パットーいっしょうけんめい働きみんなをよろこばせ、自分が役に立つ人間であることを証明しながら生き、そしてそれをこの世にいることへの深い謝罪としている
ピーターー大きな顔をして自分のしたいようにしてそのくせ自分はここにいる権利がないということをだれかれになく証明しようとしているすさまじく争うような生き方
そして
「二人とも自分が心からしたいと望んでいることをしてはいないし、
生きたいと望む人生を生きてもいない」
二人は、ガースを通して
“ハートから生きること”
を学んでいく。
「間違い」がないな。
「間違っていない」という意味ではなく、
正しいとか間違いとかいうのがない。ただすべては
自分が世界をどう見ているか
それが今、起きている、それだけ。
そのくらい、シンプル。ただし、深い。
一般論や世間の良し悪しは、ここには出てこないのよね。必要ない。
時間ーわたしたちは一定の方法でそれを考える。過去から未来へと直線的に。だからあらゆる種類のワナにはまり込むんですよ。わたしたちがおかしたすべての失敗やあやまち、喪失などは手の届かない過去に閉じ込められている。罪悪感という石に刻み込まれているかのようにね。そして未来もおなじように手が届かない。わたしたちは恐れや心配、たえず薄れていく希望をもってよろよろとそれに向かっていく。若さのエネルギーを日一日と使い果たしていきながらね。選択肢は減っていき、そして将来性という光もぼんやりしてくる。
しかしわたしたちの時間についての認識もエゴのトリックだとしたら?
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「吸うものが他にないなら
空気がいいかどうか聞いたって意味ないわ」
「あなたが何かを感じているならそれを感じなさいってこと」
「でもそのためにだれかを傷つけたりしたくない」
「じゃだれも傷つけなければいい
あなたの心の管理者はだれ?」
