選ぶ為に知るー「おいしいコーヒーの真実 Black Gold」 | ​ 観るチカラを、生きる糧に。 ー SCREEN(私設)研究所

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観る映画が、あなたの、わたしの、人生のヒントになる。
ここは、SCREEN(私設)研究所。

潜在数秘術×映画で
「観る」ことと心の関係を
映画を通して読み解いていきます。

 





コーヒー・・・全世界で1日あたりの消費量約20億杯
 石油に次ぐ国際的貿易商品
というが
“石油王”は聞くけど
“コーヒー王”なんて聞かないよね。





コーヒーが生まれた国
エチオピア

5人に1人はコーヒー農家
1杯のエスプレッソに必要なコーヒー豆は50粒
一粒一粒
人の手で選り分けられ
病気や虫食いの豆が取り除かれる






一杯のコーヒーで
生産者が手にするのは1~3%(3~9円)。


 輸出業者・地元の貿易会社 7%(23円)、
 カフェ 90%(296円)
・・・消費者は330円でそれを買う。




ふんふん、と
聞き流してしまいそうな話なんだが
農家はコーヒー豆1kg売って
1ドルに満たないんだよ

結婚しても家を建てられない
子どもを学校に入れられない
それどころか
毎日の水や食料に事欠く




・・・なら救援物資送ればいいのかな?
いや緊急食糧援助ならとっくにしてる
USAの文字が踊る袋は山積み。
なんでこういうことになってるんだろ・・・





コーヒーの価格は、ニューヨークとロンドンの先物相場で決まる。
国際コーヒー協定が決裂し、価格はこの30年で最低まで落ち込んでいる。
欧米諸国は自国農家を守りたい。予算を割いて支援してる。
世界でも再貧国のコーヒー原産国の国々、政府に農家を守り支援する体力はない。





国からコーヒー農家へ与えられた土地に
コーヒー以外に作れるまともな作物はない。
唯一あるのはチャット(欧米では違法ドラッグ)。
コーヒーよりは儲けになると転作する農家もいる。
それでも約700万人が飢餓に瀕している。


子どもの目の前で救援物資を受けとるのはキツいよねパパ・・・




必要なのは援助よりも自立・・・アフリカの輸出シェアが1%増えれば、アフリカ全体が受けている援助額の5倍=年700億ドルを創出できるという事実。




一消費者にすれば、安く買えるに越したことはない
ただ、この一杯を味わう遥か以前に、食べるに事欠き栄養失調の子どもを抱えた農家がいる、という現実を見てしまうと何ができるんだろう、と立ち止まってしまう。
といっても消費者にできるのは常に“選ぶこと”なんだよね。





事実を知ること。
いつも味わっている一杯がどこから誰を通してやってくるのか、知ること。
そして、選ぶこと。





見渡すと、ないよ~エチオピア産。
フェアトレードの名前がついたものに辛うじて見つけるだけ。まるで幻のコーヒー?
いっそのことそんな噂でも何でもついて話題になって、高値になればいいのに。なんて乱暴なことも思ってしまう。




“コーヒーベルト”エチオピアの景色はとても美しい。
話の重さを知らなければ、ただただ綺麗、と見とれてしまう。
それを遮るかのように、フィルムはゆらゆら揺れるUSAの文字ー海に捨てられたのか、援助物資の空袋を映して終わる。





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