受け入れる力ー「単騎、千里を走る。千里走単騎」 | ​ 観るチカラを、生きる糧に。 ー SCREEN(私設)研究所

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観る映画が、あなたの、わたしの、人生のヒントになる。
ここは、SCREEN(私設)研究所。

潜在数秘術×映画で
「観る」ことと心の関係を
映画を通して読み解いていきます。

親子の関係ってヤツは、
自分以外の親子をみて初めて、
自覚するものらしい。





・・・10年もの間、長いこと
音信不通だった息子が入院したと知って

会いに行く父親と
拒絶する息子。



嫁が
 「仕事ぶりを見てください」
と渡したビデオテープ。



民族学者の息子が単身、中国へ渡り撮影した仮面劇。
その歌い手・李加民と息子のやりとりの中で交わされた約束。
 「来年また来ますよ」
・・・息子は病院の中だ。





何かしなければ・・・
田舎町の漁師である父親が
おそらくは初めて聞いたのだろう
 「単騎、千里を走る。」
・・・それが何かすら知らないままに、一人中国へ渡る。

・・・自身が告白するとおり
きっかけが欲しかっただけなのかもしれない。

仲直りのきっかけ・・・


 

旅は、予定どおりになんか進まない。
李加民は、ビデオで見たその町にはいなかった。

あることで刑を受け、2~3年は刑務所から出られないという。
刑務所まで撮影に行くと言っても
 「前例がないから認められない」
はお役所の決まり文句だ。
(これ、全世界共通なのか?)



・・・諦めきれない。
しかし言葉も満足に通じない。
うまく説得もできない。
父親は、うまく言えない自分の気持ちを
カメラの前で語り、ガイドに訳してもらって
役人達に見てもらおうとする。

 「なんで直接来て話さないんだ?」
といぶかしむ役人達の表情が、変わっていく・・・





高倉健てさぁ、
「なれる」人だよね。
役を「できる」んじゃなくて、
役に「なれる」人。

漁師役のわりに漁のシーンなんかなかったけどw
「おいっ、いきなり一人で中国?
 撮影に来ましたって、カメラ扱えんの?」
と観客に真面目に心配させるようなとこがね(笑)





もうひとつ言うなら、
ハッピーエンドの似合わない人。
覚えている限り、手放しで喜べるラストにお目にかかったことがない。
もう、どうしようもなく変えようもない状況になって、
それでも黙ってそれを受け入れてく
そんな印象。





結局、最初の思惑どおりにはいかなかったね。
何ひとつ。
・・・?ひとつだけいったかな、うまく。
何?って人は観てね。



“ヤンヤン”は可愛いよー。
あの“笛”アタシにもおくれ。