「翼にのったソウルメイト」リチャード・バック | ​ 観るチカラを、生きる糧に。 ー SCREEN(私設)研究所

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観る映画が、あなたの、わたしの、人生のヒントになる。
ここは、SCREEN(私設)研究所。

潜在数秘術×映画で
「観る」ことと心の関係を
映画を通して読み解いていきます。



ドナルド・シモダとの短い季節を
本にした後も
彼は飛び続けていた。

ソウルメイトを探して。



いつか、ここへ現れたら
一目で気づくと信じていた

だけど
今日こそはと思っても
その人は現れなかった。



ドンの導きか
こんな毎日の中に
彼女は現れないのだと
思い直した彼は
愛機を売る


寝袋ひとつになったところで
久しぶりに出版社へ電話を入れる


 「あなたの本がベストセラーなのよ!」

・・・口座の残高を調べると
途方もない数字が並んでいた。


一夜にして
ベストセラー作家となった
リチャード・バック



・・・有名人となった彼の前には
次から次へと女性達が現れる

探している「彼女」でないことは
すぐにわかる
・・・そんな中で、彼は
レスリー・パリッシュと出会う

やがて、本を映画化する際のトラブルから
リチャードは彼女を信頼するようになる

そして、最高の友人だった彼女こそが
ソウルメイトだと気づく



飛行機乗りって、どこか
「気づきやすい」のかもね

それと、このお話が
どこか夢物語のように感じるのは

アメリカだからなのか、
彼が飛行機乗りだからなのか、
彼女がハリウッド女優だからなのか、



・・・全部かな(笑)



フツーなら
百万ドルがパァになった“財務報告”あたりで
彼女が去って
彼はそれを乗り越えて
幸せつかみましたー
ちゃんちゃん。


・・・なんだろうけど
彼にそんな展開はありえない(笑)



そこらの恋愛話にないのは
二人の
まるで共同作業みたいなストイックさだ。


独りの気楽さと
二人の窮屈

孤独のつらさと
二人の喜び



・・・二人は
お互いこそがソウルメイトだと
信じようとして
確かめようとする。


ある時は
何もなくても信じきれて

ある時は
何があっても
すべてが揺らいでしまう



ここまで突き詰めるカップルが
どれだけいるだろう。
“共同作業みたいな”じゃなく
共同作業なんだなたぶん。



・・・「ラピュタ」のパズーとシータが
出会ったばかりなのにどこか
“長年連れ添った夫婦”みたいにみえるのに
ちょっと似てる。
(あの二人は喧嘩しないけどね)


あー
この二人もそうなのかな。



大人の恋愛話?
そう、二人を影ながら想う
「脇役」なんかが登場しないんだよね。
ずーっと二人
だから夫婦みたいにもみえるんだわ。



この話を
よその男女ののろけ話みたいに
「ご勝手にどうぞ」と感じるなら
ソウルメイトなんかいらないかも


興味深く読んでしまった人は
ソウルメイトを求めてるのかもしれないね。




・・・気づくかどうかは
あなた次第。


翼にのったソウルメイト翼にのったソウルメイト
リチャード バック Richard Bach 飯田 昌夫

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