メンバーのお名前や雰囲気をお借りしたお話です。
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「えっ!? 翔君!?」
会場の舞台袖に到着した俺たちを見て、並木が驚きの声を上げる。
どうやら教授達と講演会の中止を検討していたようだ。
「叔父様、ご心配をおかけしてすみません。」
「あ、ああ。 無事でよかった。 いったいどこに行っていたんだ?」
「それは後で詳しく話します。」
「櫻井さん、こちらへ。」
スタッフに促され翔が壇上へと向かう。
慌てたように舞台袖から出て行こうとする並木に、
「警察が来ると思いますのでどこにも行かないでくださいね。」
と念を押す。
「な、何を言ってるだね。私は何も・。」
「関係者は全員事情を聞かれると思いますから。」
「あっ・・ああ、わかった。」
講演会は10分遅れの開催となったが、満員の聴衆で大盛況の内に終了した。
そして今俺たちは、大学の食堂で行われている教授や学生達との懇親会に参加している。
大学側からどうしても出席して欲しいとの要請があり、
警察には今日のところは簡単な事情説明で解放してもらったのだ。
その頃には、すでに誘拐の首謀者として並木と運転手が警察に拘束されており、
事件としては緊急性がなくなっていたことも大きい。
講演会が始まってすぐに車で逃げようとしたところをあっさり捕まったらしい。
俺が警察に、並木が怪しいと伝言を頼んでいたために最初からマークをしてくれていたようだ。
あの時部屋に翔が一人でいたのを知っていたのはごく少数だった。
あのタイミングで並木が現れたのも、パソコンのメッセージをいち早く見つけたのも、
それにのっかって失踪だと決めつけたのもかなり不自然に思えた。
それに本気でボディガードをつけるならもっと大手に、しかも複数の依頼をするはずだ。
俺みたいな頼りなさそうなのが来て、内心ほくそ笑んでいたのではないだろうか。
と言うわけで、今は学生達と話し込んでいる翔につかず離れずの距離でガードをしている。
講演会の興奮がさめやらぬ様子で、教授も学生も次々と近寄ってきては質問攻めにあうため、
相手をする翔も大変そうだ。
中にはSNSなどですでに交流のある学生もいるらしく、
実際に会えた喜びからかハグ&チークキスで親しげに挨拶を交わしている。
彼らと距離が近づくたびに俺が警戒するのが面白いらしく、
「お兄ちゃん、こんなのアメリカじゃ挨拶と一緒だからさ。」
なんて、器用にウインクしたりしてくる。
まあそうだろうけど・・・。
「翔君、アメリカでもてるでしょう。」
「カッコイイものね。」
「ガールフレンドはいるの?」
学生らしい雑談にも
「いえ、そんなことないですよ。」
なんてにこやかに応じている。
まあ、この分なら危険はなさそうだ。
「あの~、翔君のお兄さんなんですよね。」
「えっ? あ、はい。」
まずい。翔が同じ研究をしてるなんて紹介したから。
難しい話を振られたらどうしよう。
「日本は久しぶりなんですか?」
「は? えぇ、まあ。」
「どこか行きたい所とかないですか?
私達、案内しますよ。」
「え、いや。」
「それとも美味しい日本食とか。」
「あ、それいいよね。」
え~っと、これはどうしたら・・・。
「お兄ちゃん。 僕、ちょっと疲れちゃった。
もう失礼したいんだけど。」
そこへ翔が割り込んでくる。
助かった~。これ以上話しているとボロが出そうだ。
確かにそろそろ切り上げ時だし。
「わかった。教授に断ってくる。」
≪つづく≫
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FCから怒濤のお知らせが~。
Blu-ray化は嬉しいんだけど全部は経済的に無理よ。どれにする?
”不適切”って(笑)。あの新幹線の座席とかで遊んでるヤツかしらん。
まあ確かに今だったら炎上ものかも。
「ブラックペアン2」終わっちゃいましたね~。しかもあんなことになるとは。(ノД`)
「僕の心臓を治せるのは僕しかいないんだから・・・」 悔しいね。
私は渡海がダイレクトアナストモーシスを習得して天城を助けるんじゃないかと思ってました。
「やりませんよ僕は。あんなギャンブルみたいなこと。」って言っておきながら密かに練習して賭けに出る、ってのを期待してたんだけどな~。
手術前に天城にシャンスサンプルを持ちかける渡海に、「悪魔に神の導きは必要ない。」なんて返したりして。くぅ~! と、自分の妄想に浸ってました(笑)。
最後までツーショットが見られなかったのがほんとに残念。
実はオーストラリアに渡海が訪ねて行って二人で会ってたという回想シーンを是非。