翔さんハピバ企画の短編です。
BL的描写があります。
気を付けてご訪問ください。
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「ふんっ。 ま、こんなもんか。」
結局、休みなく2時間みっちり踊らされ、
汗だくになってやっと解放される。
「後は詰めとくから、2週間後にもう一度来い。」
「はぁっ・・はぁっ・・あ・。」
消耗しすぎて言葉が出ない。
「ああ、シャワーはあっちだ。
タオルも適当に使っていいからな。」
「はぁ・・はい・・・。」
なんであれだけ踊ってあんな涼しい顔してられるんだ?
こっちはもう息も絶え絶えだ。
俺がシャワーから出て来てもまだ、
大野さんは軽くステップを踏みながら振りの確認をしていた。
「あ、あの・・。」
「ん? まだいたのか?
今日はもういいぞ。」
「・・・はい。 ありがとうございました。」
「・・・。」
もう俺のことなんか、眼中にないって顔。
疲れ切った身体に、ボストンバックがずっしりと重い。
フラフラしながらエレベーターを降り、
エントランスのドアを身体ごと寄りかかるように開ける。
「あれ? 翔さん?」
思いがけず名前を呼ばれ、目深にかぶったキャップを上げる。
「あっ・・、潤。」
目の前に立っていたのは、両手いっぱいにビニール袋を下げた潤だった。
「もしかして翔さんも振付頼んだの?」
探るような眼差し。
「え? ・・・ああ。」
「そっか。 すごいでしょ。あの人。」
「そうだな。 お前の今回の曲も、すごく良いよ。」
「は~ん、あれ見て探し出したんだ。」
「で、お前はなんで?
また次の曲も頼むのか?」
「違うよ。 夕飯、作りに来たんだ。」
「夕飯?」
「うん。 あの人、夢中になると飯食わないからさ。」
「だからって、お前が?」
「そう。」
「・・・。」
「ふふっ・・・、じゃあね。」
そのまま足取りも軽くエレベーターに乗り込む。
あいつ、もう用はないだろうに部屋を訪ねるって・・・。
しかも飯作りに?
どういう関係なんだ?
グゥ~。
は~、こっちも腹減った~。
あれ以来、大野さんのことが頭から離れない。
あの若さであの容姿だったら、自分が表舞台にだって立てるだろうに、
なんでコリオグラファーなんだ?
怪我ってどんな怪我だったんだろう。
踊ってるのを見ている限りでは、身体が不自由そうには見えなかった。
不思議に思った俺は、ネットで過去の記事を調べることにした。
確か、7、8年前って言ってたよな。
大体の年代と名前で検索をかける。
ん~っと・・・、これだっ!
大野智 深夜の高速で事故
昨夜午前0時頃、タレントの大野智さんの乗っていた車が
首都高で後続車に追突されて防音壁に激突。
運転していたAさんは心肺停止の状態で病院に運ばれたが、
その後死亡が確認された。
大野さんも病院で手当てを受けているが軽傷。
軽傷? やっぱりダンスに支障はないんじゃないのか?
別の記事は女性週刊誌で、いかにもという見出しが躍る。
運転していたのは恋人?
Aさんは数多くの舞台の演出を手掛ける新進気鋭の演出家。
来月から始まる大野さんの舞台の演出もしており、
大野さんとは公私ともにパートナーであると噂されていた。
大野さんは舞台を降板すると発表、代役は・
・・・そういうことか。
恋人を失ったショックで、踊らなくなったんだろうか。
あるいはマスコミにつつかれるのが嫌で、表舞台から身を引いたか。
今はどうなんだろう。
ちゃんと付き合ってる人とかいるのかな。
いや・・・、いたらあんなことはしないか。
クライアントなら誰とでもなんて、恋人が許すはずがない。
少なくとも俺はいやだ。
あの人が他の奴となんて。
ん? 何言ってんだ?
これじゃまるで・・・。
相手は出会ったばかりで、しかも男だぞ。
しっかりしろ。俺。
≪つづく≫
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なんか思ってたよりどんどん長くなっちゃう。
何話くらいまでなら短編のカテゴリーなんだろ(笑)。
お誕生日までに終わるか微妙になってきました。
「VS」の床暖房のくだり、大野さんが「うちも・・・」って言いながらニノさんの方見ちゃって、
「一緒だよな」的な視線は、一緒に住んでるってことですか?(笑)
「ソファで寝るんですよ」にすかさず「好きだからね」って潤くん。 知ってるよアピール?(笑)
電気あんかの話が出た時、ニノさんが相葉さんを指差してる。 何かあった?
大野さんのお誕生日メール、3分以内ってすごい。 メンバー愛ですね。
そしてフォルダーにある写真を送り付けるってどゆこと? しょっちゅう隠し撮りしてるのかしらん。
翔さんがミラさんと行った空手の収録日って、この前日だったんですね。
時系列がわかるとちょっと嬉しい。
私も以前、ちょっとだけ空手を齧ったことがありますが、それも極真空手でした。
極真はフルコンタクト(直接打撃を与える流派)で、オリンピックのやり方とは違うので
それを修正するのってすごく大変だと思います。
突き一つとっても、「相手の身体を貫き通してその奥にあるものを突くつもりで」と教えられます。
もちろん、練習の時には寸止めとかもやりますが、基本、完全に当てていきます。
それをライトコンタクト(ってどのくらいがライトか知りませんが)に変えて、
しかも試合をするなんて、すごく難しいんじゃないかと思います。
組手(スパーリング)って私の場合は恐怖心との戦いでした。 いや~、怖いの。 特に上段が。