あの頃の病室と違うのは
この4人部屋
24時間
カーテンが引かれたままで
他3人が
まったく見えない
あの頃は
昼間は
たぶんオープンだったから
そこそこ元氣ならば
話が出来たのに
今は
その声と音しか聞こえない
もちろん
入ってすぐにご挨拶したけれど
戻る言葉はさほどなく
それ以上は続かない
それは
外科病棟 独特なのか
それとも
そんな時代なのか
布1枚で仕切り
閉鎖された空間に
他人は 一切 立ち入ることを
許されないようだ
プライバシーと言えば
そのひと言で
完璧な理由付けとなるが…
まあ
そんな時代なのだろう
先ほど
担当の夜間看護師さんが来て
例の
反対側の厄介なオヤジさんに
明日
部屋を移る旨を
伝えていた
なんで? とまた
ぶっきら棒な言葉を吐くと
ここは
術後に治療中の方のフロアーで
明日 入院される方に
ここを空けねばならず
また
あなたは
明日から
5階のリハビリ棟へと… とのこと
はてさて
それはどうかな? と思うのは
毎日 インシュリンを打ち
沢山の薬を飲み
ベッドから出ることなく
ほぼ すべてを看護師任せなはずで…
一瞬
この部屋の誰かから
苦情があっての
移動かと思ったけれど
はてさて
本当のことは
分からない
なんせ
昨晩も大騒ぎをして
看護師さんと… な だったからね
まあ
これで明日からは
ここも平和になるだろうと
思ってみるが
これもまた
明日にならねば分からない
その後また
その看護師さんが来て
明日からの部屋は
ワンランク上の部屋となり
本当は差額が出ますが
今回はこちらの都合の為
それは無しとしますと
ただし
同じランクの部屋が空けば
そこへと移動して頂きますと
いずれにせよ
明日から
そのオヤジがいなくなれば… と
微笑んでみても
僕もまた
明後日には
ここを出る予定
せめて
あと3日ほど
早かったならなあ なんて
思ってみるが
すでに時遅し… 笑

