こうして
病室で横になっていると
あの頃の病棟をも
思い出す

特に
2度目の入院の時
同じ部屋のお向かいにいた
おじいちゃん

お先にって
僕より1週間早く退院となり

お世話になりました
またどちらかで と
挨拶を交わした

僕もまた
長い入院だったから
毎日 多くの会話をし
とてもお世話になって

社会へと復帰した頃
そうだ
おじいちゃんに
元気になったよ!
って会いに行こうと

お聞きしていた住所へと出掛けると
いつも見舞いに来ていた
おばあちゃんが出て

あらま! って
微笑んでくれた

嬉しくなって
おじいちゃんは? と尋ねると

ごめんね
おじいちゃん
間に合わなかったのよ って

えーっ! って驚いて

だって
僕より先に って

そうね
そうだったわね

でも
そういうことなのよ って

そんなことを
ふと思い出しては
ひとり
黄昏れてみるが

それももう
40年も前のこと



この4人部屋には
3人がいて

お向かいに
おじいちゃんが2人

あまり具合が良くないらしく
カーテンを閉じたままだから
あの頃のような
会話は出来ない



健康は
無くした時に
その大切さを痛感する

そして
そんな時
何も欲は無くなって
健康こそと思うのだろう