仲良しの若手噺家さんは
いつもの席亭のアイデアで
新作を作るようになって

その登場人物には
僕らそこの常連客たちの名前が
使われている

きっとこれからも
登場人物には
僕らの名前を
使い続けるのだろう

その方が
きっと覚えやすいし
また
その方々のキャラも確立し
映えても来る


いつものその小さな寄席は
いつもの常連で埋まり
そこのオバさん席亭は
噺家よりも面白く
皆 席亭に会いに来るみたいな

若手たちばかりを呼んで
遠慮なく演じてもらい
いつかその方々が売れて
羽ばたくのが楽しみな
そんな場所

そう
売れるまでの過程を
楽しみにするみたいな
虎の穴  笑



そんな頃
次は? と
そのオバさん席亭から
相談されて

ならば
彼では? と
2人でスカウトに出掛けた

寄席上がりに
連れ出したラーメン屋で
あれこれと話し
翌週から出て貰うことになった

すると
直後 コロナ禍となり
多くの寄席は閉じてしまい

さあ
どーする?

噺家たちは場所を失い
若手たちは
バイトを始める始末

でも
そのオバさん席亭は
そこを止めずに
そ〜っと
コマーシャルをせず
いつもの常連客だけで続けた

スカウトしたその若手は
社会人を経験してからの入門で
世間に揉まれたせいか
マクラが上手いことに氣付き

ならば
新作を作れるのでは? と
席亭は毎月
無理無難なお題を出して作らせた

すると
それに答えた若手は
1年間 毎月毎月
七転八倒しながら
それはそれは
師匠イズムな新作を作り

今それが
一般の中で受け入れられ始めている

やっと来た! かと
僕らも微笑んで
その新作を聴く度に
僕らの名前が呼ばれることが
楽しみにもなった



あのパルコを1ヶ月間埋める
最高峰の師匠の7番弟子

そろそろ
世に出て来ますよ