お袋が倒れたと連絡が入り
急ぎ足
すでに
何度も救急搬送されて
本人は諦めモード
それではダメだと
このポンコツ息子も
背筋を伸ばし
対応に急ぐ
もういいのよ と
呟く声を遮って
僕がなんとかすると
力を入れる
僕は
あなたが1番大事だから
絶対に諦めないで! と
強めの言葉を吐けば
目頭を熱くしてくれて
良し!
なんとかしてみせると
前向きになる
そう
病は氣から
医師たちが
治せないのは
治る氣がない患者だと
言葉にするから…
お袋も
来春には90歳となり
親父も
94歳にもなる
いつまでも
元氣でいてくれると思っていたが
時間は
待ったなしで通り過ぎる
ならば
いずれと思っていたことを
そう
僕もそろそろ
実家へと
戻らねばならない頃なようだ
実家を出て45年
ここへと
越して来て35年
本家の長男
いよいよ
そんな時分なようだ…

