季節が終わり

庭のハス鉢から
メダカたちを回収し

元の仲間たちの水槽へと戻して

今シーズンのそれを終えた



それから1週間が過ぎて
わずかに残る水を眺めていると
昨日今日 産まれたであろう
子メダカが2匹
隠れながら泳いでいて
急いで彼らを保護した

きっと
ハス鉢の中では
蚊やボウフラを退治していながら
多く卵を産み

それらもまた孵化して

生まれた直後
親メダカたちに
パクリ! されてしまったのだろう

その親メダカたちが回収され
敵の居なくなったハス鉢では
最後に産卵した卵から
今頃
季節外れに孵化し
ギリギリの命となったのだろう

今頃 生まれた彼らは
もう大きく育つことは難しく
出来る限りのことをと
リビングのテーブルの上で
見守ることにした






わずか1mmにも満たない
その身体でも
敵のいないガラス瓶の中では
ゆうゆうと泳ぎ回り


我が家で1番小さな命として
なんとかしたいと願ってみる

気付かずにいたら
今週末にでもきっと
水は乾いてしまい
知らぬ間に終えた命

もしかすると
明日にはまた
見えぬ場所で孵化するかもと

1週間ほどは
水を絶やさず
お釈迦さまの如く
水面下を覗いてみようと思う


命には
必ず理由があって
生かすも殺すも
その場を支配する者次第

特に
ぱふを失ってから
虫1匹 命を奪うことなく

見掛ければ
長生きせよと言葉を掛け
微笑んで来た

いや
攻めて来る 蚊だけは
仕方なくも
パチン! としながらも

次は
違う者に生まれて来なよと
言葉を添えてみる