若い頃は
何がなんでも
自分が1番大切だと
誰かを蹴散らしても
自分が! だと
思っていた
それが
いつの頃からか
自分よりも大切なもの出来て
それは
いつの間にか
沢山にも増えた
もちろん
その1番は家族であり
カミさんに
子供たちに
孫たちと…
更には
親たちには
いつか
僕の持ち時間を3つに分けて
親父と
お袋とに
足して欲しいとまで
願った
だから
もしもそれが早い時期に
そろそろ約束の時間だよ
なんて言われたら
ありがとう
おかげで楽しかったよと
微笑むだろう
カミさんや
子供や
孫子たちも然り
必要ならば
この身体
どうぞ! と
いつでも差し出せる
まだまだ
やりたいことはあるが
それでも
人一倍は楽しんだだろう
そして
この一族の中
繋ぎ役だけだったかもな
そんな
僕の役目は果たせたとも
思ってみれば
そろそろ
次の世からの
迎えの使いも
玉響の姿となり
来ているのかもしれない
そんなことを
ふと思ってみれば
また
ぱふ と走り回れるかと
嬉しくもなる




