昨日
探しものをしていたら
40年前の
富士登山の写真が出て来まして

もういない
あいつと

あの娘も 一緒だったなあと
懐かしさで
時が止まってしまった








あの頃
心地良く集まった仲間たちとの
定例の呑み会で

うっかり
そう
うっかり
次は 富士登山ですと
言ってしまったのは僕で

バイクも
テニスも
スキーも
キャンプも
バーベキューも
あれもこれもと
遊んでしまったから

さて次は? なんて
思ったとき
ふと
富士山かな? なんて…

すれば
誰も反対などすることなく
では
来週末ってことでと
その場で 決定!



その頃は
まだ週休2日ではなく
やっとこさ
土曜日が半日になった頃

社会へと出たばかりで
仕事を終えて着替え
準備して集まり
数台の車で5号目まで
急ぎ足

夜中に到着し
さあ
行くぞ! って
御来光までに登頂をと目指せば

見上げる登山道は
それぞれが持つライトで
渋滞のように頂上まで
それは美しく連なっている

樹林帯を抜けると
そこは
岩と砂だけの暗闇

そう

何もないのだ!

更に登り続け
7号目を越して
やっと辿り着いた8号目は
元祖7号目なんて
7号目が2つもあって
心が落ちる場所

でも
次はと登れば
今度は空気が薄くなって

吸っても吸っても
肺に入って来ない!

なるほど
これが高山病への入口かと
休み休み
1歩づつ進み

ちょいと休んだ
8号目でお汁粉を飲みながら
寝てしまった

ふと氣が付くと
同行してる女性たちがいない

どうやら
男たちは
置いてかれたようで

慌てて後を追い
男の意地と見栄とで
やっとこさ追い付いた

おかげで
全員揃って
頂上の鳥居を潜り
ゴール!

これね
もしも男たちだけだったなら
リタイアしてたかもね…

後で聞けば
大学で山岳部だったって娘もいて
聞いてないよ? と
苦笑いした男ども

結局
頂上での
御来光には間に合わず
9号目で観ることになり

更には
雲が下にあり
その中で
雷が光ってる不思議な景色

男たちは

ジーンズに
スニーカーに
ウインドブレーカーなんて
かなりの軽装備での
弾丸登山だったけれど

なんとか
若さで乗り切った記憶は
その後も
呑み会の度に話題となり

こうして
40年もが過ぎても
鮮明に覚えているから
不思議だ

下界は 真夏
頂上は 真冬

今は厳しいルールとなり
もうこんな登山は
出来ないようだけれど…


さて
次回はきっと! と
思っているのは

スコップを担いで登り
この手で
あとわずか1m

ナイショで
そ〜っと
盛りたいわけだけれど

すれば
3776mは
いつか
再調査した時に

覚えやすい
3777mでした なんて

歴史を変えることでもあらば
その犯人は
僕かも… よ   笑

いずれにせよ

その後

時折 遥か遠くから眺めながら

あの日

僕たちはあそこにいたのだと

誇らしく思うことで

思い出は深く残ったようだ


富士山に

1度も登らねバカに

2度も登るバカ

とは

良く言ったものだけれど…