氣が付けば
とうとう則芳さんの齢に
追い付いてしまった
あの頃 憧れた
アメリカのロングトレイルもまた
家族最優先で生きたが為
間に合わず終えるようだ
今週末
こんなイベントがあると
聞いたけれど
孫たちの予定と
重なってしまっていた
ジョンミューア
この国の
ロングトレイルの先駆者で
僕たちは
多くを教えて貰った
ロング
それは雪深い信州の
スキー場の隣りにある古寺で
冬は雪に覆われて
近づくことが出来ない
雪が溶ければ
長い石の階段の両側には
それは見事な紫陽花が咲き誇り
季節は夏へと まっしぐら
階段を登り切り
山門を潜り
本堂で手を合わす
本堂の左手から
更に奥の坂を登ると
大きなブナの木が見えて来る
則芳さんは
その根元に眠っている
ブナの木への樹木葬は
遺言だったのだろうか…
そろそろ
信州でも
紫陽花も咲く頃だろう
来月あたり
出掛けてみようか
いつか
晩秋に出掛け
そのブナの木の種を拾い集め
その気持ちを育ててみたいと
思いながら…
この世は
どうして
大事な方々を
先に連れて行ってしまうのだろう?
則芳さん
あなたに会えて良かった…









