訃報ばかりが届く昨今
生まれながらに不平等な世の中
ならばせめて
命の時間くらい
平等にならんのかい? と
心を落としてみるが
何も変わらない

若くして去る方々
老いても尚 元気な方々

すべては
運でしかないと
そんな言葉で
片付けられてしまうけれど

仕方なくも
それが現実なようだ

訃報が届けば
一刻も早くと駆けつけるけれど
国を跨いでのそこには
すでに切れてしまったパスポートゆえ
残念ながら間に合わない


いずれ来る僕のその日には
どなたが
それを聞き付けてくれるのかと
思ってみるが
それもまた 分からない

出会いはすべてが
奇跡だと信じ
大事にして来たけれど

はてさて
それは? とも思い始めた


昨今
さよならの順番を無視して
お先に! って
去ってしまう方々ばかり

なんでよ? って
叫んでみても
戻らない時間は
この瞬間ですら
急ぎ足で進んでいる

命について
思うことが増えた
あまりに増えたのは
そんな時分かと
苦笑いしてみるけれど

先輩方もまた
こんな思いだったのだろう

先を急ぐ方々は
もしかすると
あちら側でも必要だと
呼ばれたのかもしれないと…