ご近所の風景が
目まぐるしくも変わりつつある昨今

大きな工場は解体され
ショッピングモールと化し

更地は
高層マンションとなり

豪邸は
いくつかの建売分譲住宅に変わる

先輩方は
哀しくも先立って

いつの間にか
僕ら世代が
あの頃の先輩方の齢となった

それを
仕方ないと思うしか
術はないけれども

戻せない時間は
一瞬も止まることなく
一方通行で進んで行く

すれば
いずれその時は
僕らにもやって来て

その時
僕は何を思うのだろう?


振り返ることばかりの昨今
すでに
多くの友達たちも
お先に って
去ってしまった

今日もまた
あいつと
あいつの墓前へと出掛け

今年もまた
一方的に呟くのだろう



お隣のオバさんの見送りも
昨日 終えて

ああ
もう会えないのかと
嘆いてみるが
それが現実で

この場から
逃れられない



そんなことを
思いながらいると
昨晩は
赤い玉響が現れて
その後
ピンクや
鳥の姿のものまでも
賑わって浮遊していた

手を合わせ
もしや? って呟いても
今まだ何も
聞こえないけれど…