突然
思い出したことは
彼らは
どうしているだろうか? ってことばかり

でもそれは
すでに届かないところばかりで
確認すら出来ない

切なさと
重い感情とが入り混じって
どうにもこうにも行かなくなるが

ふと
立ち止まった瞬間に
心は真っ逆さまに落ちて
行き場のない現実の中で
ひとり
勝手にもがいてみる

それでも
なんの手立てもないと
気付き
諦め
今に引き戻される


薄暗い場所で
目を澄ますと
プラーナの粒に包まれる

それらはいつも
西から東へと流れていて
壁やドアは突き抜けるけれど
僕の身体を突き抜けることはなく
瞬時に交わして避けて通る

それは
玉響たちも同じで
彼らとの違いは

色彩を持たないということと
単独ではなく
大きさの揃った黒い粒が
川の流れのように
規則正しく流れている



更には
玉響たちは映像に映るけれど
プラーナたちは
一切映らない

ではそれは
幻かとも思うが
手を差し伸べると
その動きを変えるので
やはり
現実なようだ




こうして
見えなかったものたちが
見え出して
不思議だと思いながらも

すでに
日常のものとなり

分からないものは
やはり
分からない

それでも
不安なことは一切なく
それよりも
たまに見えない時が
不安にもなる


さてこれも
分からないまま終えるのか
それとも
分かる日が来るのか

軽くなって来た
持ち時間
出来る限り
微笑んでいよう