あれから
日々
オーブたちと一方的に
コミュニケーションをしてみると
あちらの世界を
認めざるを得ないわけで

いずれ
僕も向こう側かと思ったならば
怖いものはなくなり

返って
ちょいと楽しみにもなった



何も見えず
何も信じなかった頃は
やはり
あちら側は魔界として見えて

怖い世界だろうと
近づくことなくいた

それが今では
こちらから
進んで向こう側を覗いてみたいと
魔界と言われる場所を訪ねてみる



還暦を越し
何かに吹っ切れたのか
見えない世界を
先取りして見てみたいと

更には
取り巻くオーブたちが
きっと守ってくれてるはずと
根拠もなく歩んでみる

これは
もしかして
選ばれたのかと
都合良く考えてもみるが

それすらも
何の根拠もなく
何となく思ってみるだけのこと

暇あらば
そんな場所へと出掛け
胸を張って

尻込みせず
対等にと接してみる




それでも
将門の首塚だけは
やはり
何か強い圧を感じ

より一層
丁寧にと言葉を選ぶ


将門の首塚といえば

大手町のエリートサラリーマンたちが

ここ1番の願いに訪れるそうで

それだけ

強い何かがあるのだろう

昨今
その首塚も姿を変えたらしく
あの頃の怖さは減り
出掛け易くもなったようだ








数年前
ならば
胴塚もあるはずと
探し
出掛け
手を合わせた中で

何も起こらず
まだまだかと思ったけれども
もしや
今なら… と




そうそう
その
首塚も
胴塚も
訊けば数ヶ所あって

はてさて
どれが? ってことならば

これから
他のそこへも
出掛けてみようと思う


魔界と言えば
東京よりも京都

そろそろ
京都も空いた頃
雪降る前にでも
ぶらりしてみようか…