違法アップロードされていた
志の輔師匠の落語が
YouTubeからすべて
削除された
これで
それらを聴くには
師匠の落語会へと出向くか
正規品の商品を
買い求めるしかなくなった
もちろん
それで良いとも思うが
わずかでも
残して置いて欲しかったとも
思うのは
CDやDVDになっていない噺も
またそこにはあって
探せば
なるほど
これもあったのか? って
時折 微笑むことが出来たから…
そんなことを言いながらも
師匠の落語会は
なかなかチケットが取れず
皆
競って
急いで な状況
先日の
立川流の一門会で
入り待ちで並んだ隣りの
年配の方は
落語ってのはよ
本来 こうして
予約して来る所じゃあねえんだよな
その日の気分で
ぶらり来て
好きな席に座って
弁当に
ビールでも呑みながら
今日はどうかな? って
そんなもんだったのにな…
そう
僕の記憶でも
確かにそんな頃はあった
お客よりも
噺家の方が多い日もあった
演者 3人
客 僕1人 なんて
落語会も経験したし
訊けば
お客 0なんてことも
結構 あるそうだ
それは
その日の天気や
他のイベントと重なると
若手たちの落語会では
時折 目にする光景だけれども…
仕方なくも
人気の方々のチケットは
無いものねだりとなり
競うこととなる
ネットや
電話でなんて争奪戦では
わずか1分で完売ってことも
今まだあって
そんな時代が来たのかと
嬉しいような
悲しいような
そう
今 1番の売れっ子ですら
あの頃は? って振り返ると
行けば必ず入れたし
まだまだ
席はガラガラだった
そんな頃から観ていたいと
今 僕は
世に出る前の若手ばかりを観ては
自分の周波数に合う
どなたかを探し
良いね! なんて
声を掛ける
すればいつか
彼らから
そんな売れっ子が出たならば
僕の感覚は
間違ってなかったと
微笑むことが出来るってわけだ
さて
でも
その年配の方が申すには
今は
たまたま
落協と芸協とが
バブルなだけ
もうすぐまた
落ち着いて
楽に観れるようになるよ って…
ほら
飽きっぽい日本人
ほら
あれだけ賑わった
あれもこれも
すべて
その いっ時だけだったろ?
そう
また
本当に好きな連中だけが残って
いや
本当に好きな連中は
今のこの状況に
飽き飽きして
去ってしまったから
このブームが終われば
ガラガラどころか
ヤバイかもよ と…
昨今
なぜか
落語ブームにより
若手が増えたそうで
それは
結構なことだけれども
逆を辿れば
限られた寄席の数
出演出来ない方々ばかりとなり
ここを去る若手もまた多い
そう
売れる者と
売れない者とが
明確に分かれて
特に
真打ちになってからが
その現実で苦しむことになる
訊けば
すでに1000人にも届くそうな
噺家たち
40年前には
その半分にも届かなかったのに
東京では
小さな落語会をも数えると
毎日どこかで
40ヶ所も開催されているそうだが
さてさてさて…
今
それよりも
本当に気になっているのは
突然 売れ出した若手たち
彼らを
売れない頃から応援して来た
そんな方々まで
そのチケットは取れなくなり
なーんだ
そーゆーことか! と
嘆いて去ってしまう
本当は
そういう頃からのファンを
どれだけ大事に出来るかで
その噺家の器量が掛かって来るのに
本当は
特別枠でも作って
優先にとせねば
いずれまた
波のあるブームを
乗り越えることは
難しくもなるのにと…
失礼

