あの頃
ヒマあらば
ぱふと1日中 ぶらりしていた
いつもの散歩道
今日は
そこをあの日のように
でも
ひとりの散歩道
あれから2年
わずかに変わった風景と
すれ違ったはずの方々の姿はなく
ひとり黄昏れてみる
片道3時間の
川沿いの遊歩道には
あの日の犬くんたちの姿もなく
わずか2年で
世代を変えてしまった
若い犬くんたちと
若い飼い主たちがすれ違う
それでも
もう挨拶を交わすことなく
すれ違うのは
やはり僕がひとりだから
川沿いの公園では
何も知らない子供たちが遊び
あの日
そこにいなかった方々が
微笑んで走り周る
カミさんは
いつまでそんな… と
告げるけれど
僕の持ち時間はと 言葉を返す
老いて去ったわけではなく
あまりの突然だったから
想いは更に辛く残る
いっそ
次の相棒をと
何度も思いながらも
また10数年が過ぎた頃
この悲しさが訪れるのか!
そう思っただけで
心は止まる
あと2日で
2年
1年目よりも
切ないのは
突然
夢に現れ出したから
いっそ
僕も連れてってくれと
夢の中で叫ぶのは
きっと
本音なのだろう
ぱふ
なんで
お前が
いないんだよ…
散歩道の紅葉は
今年はずいぶんと遅れ
あの頃の美しさはない
年々
陰る秋は
もうここへは戻らないのだろう
11月の終わりは
切なさを増す…







