黒姫の
アファンの森の
マザーツリーのどんぐりは
ニックさんを失った年の秋
そっと持ち帰り
我が家の庭に撒いてみた



次の春に
それは発芽し
そこそこ伸びたけれど
この下界の暑さ

わずか1本を残し
枯れてしまった

しかし
その1本は冬を越し
次の春に
近くの公園へと移植しようとして
枯らしてしまった



庭から引き抜いたのが原因か
それとも
下界の暑さか

でも諦めずに
再チャレンジを続けている



しかし
その秋に持ち帰ったどんぐりは
ひとつも発芽せず

それでも
マザーツリーではなく
アファンの森でもなく
すでに
家主のいない黒姫のニックさんの自宅

その庭で芽を出していたどんぐりを
3つ持ち帰ったのが
昨年の春




今度は
移動出来るようにと
庭に直植えせず
鉢に植え込んだ



その冬
すべての葉を落とし
一見 
枯れてしまったかに見えたそれは
春に葉を出して

この夏
我が家の日陰で
見事に育っている



さてと思いながらも
移動出来るから
日陰にも
日向にも
環境を変えられて
すでにこれだけにもなった

この秋に
黒姫へと戻そうか
それとも
近くの公園かと
今まだ考え中

本当は
ニックさんが愛した
マザーツリーのそれを

マザーツリーの万が一の時の為にと
育てておかねばならず

一昨年から
ナラガレなる
虫の被害が多発しているから
急がねはならない

財団でも
ビニールシートで
防御をしているが

いや
目の前の
メモリアルストーンに眠る
ニックさんが
きっと守っているはずだけれど



昨日
財団からの連絡で
完成した100年後の森の姿を
見ることが出来た

それには
そのマザーツリーの
100年後の姿が
仕方なくも枯れ木として映り



もちろん
自然の掟に従う必要はあるが
それでも
守りたいものもある




そう
秋に
あれだけ落ちる どんぐり

それらの優先順位は
森の動物たちへと行き
その残りの一部が発芽する

それでも
そのすべてが
大木に育つはずはなく
また
それを自然は許さない

そう
森は決して
コナラの木だらけには
ならないのだ


一昨年
鳥が運んで来たであろう
我が家の庭から発芽したその芽は
冬を越し
この春 大きく育ってくれた

調べれば
セイヨウヤナギというらしく
大木となるそうだ

ならばと
先月
近くの公園に
こっそり移植してみたそれは
その後 
大きく育って来て

それもまた
楽しみにもなって来たわけです


それと同様
黒姫の
ニックさん家の庭で発芽した
コナラもまた
大木となるならば

この3本
近くの3つの公園へと
それぞれそっと
植え込みたいと思ってみる




いつか
そこからどんぐりが落ち
子供たちが見上げる大木となれば
嬉しくも思えるけれども…



そう
日本中に
ニックさんの心を
わずかでも広めたいのだ

ありがとう